三菱重工業
1873(明治6)年3月、「三川商会」を「三菱商会」と改めた。「三菱」は、岩崎家の家紋の三階菱と土佐藩主の山内家の家紋の三つ柏を組み合わせて考案されたといわれるマークの呼称であって、その原型となる三角菱は「九十九商会」時代から保有船の船旗に用いられていたが、「三菱」を商号にも織り込んだことにより、名実共に岩崎弥太郎の事業であることを鮮明にした。この直後、彌太郎が米国留学中の弟、弥之助に宛てた手紙には、ライバル会社との激烈な競争の状況を記し、「過日、九十九の名号を廃し、三ツ川と致候へ共、是は我好まず、この度三菱商会と相改め候。三菱は三菱(三菱のマーク)なり」と結んでいる。このわずかな文章の行間にも彌太郎の事業取組みへの明確な意志と新たな決意をうかがい知ることができる。新社名のなかの「重工業」は「HeavyIndustries」の直訳で、小彌太社長の発案によるものであった。
関連ニュース
予告
第3次オイルショックがウクライナ危機で勃発!異次元「エネルギー大戦」の裏側
ダイヤモンド編集部,堀内 亮
ウクライナ危機の勃発で原油価格が急騰する「第3次オイルショック」を迎えた。歴史を振り返れば、オイルショックは必ずといっていいほど、エネルギー構造の大転換を引き起こすターニングポイントになってきた。今回のオイルショックもエネルギーの大転換点となり得る。混沌としたときこそ、勝機を見いだして水面下でうごめくプレーヤーがいる。ウクライナ危機後に激変する「エネルギー大戦」の裏側に迫る。

#18
三菱・三井・住友の社外取完全マップ!ポストの「持ち合い」に見る鉄の結束とグループ内序列
ダイヤモンド編集部,名古屋和希
日本を代表する旧財閥の三菱、三井、住友が鉄の結束を誇る陰には、社外取締役の存在も見逃せない。ダイヤモンド編集部は三大財閥の序列と有力企業の社外取の顔触れを図解する完全マップを作成した。グループ内での社外取ポストの“持ち合い”構造を解き明かす。

#10
山口FG異例のトップ解任劇の引き金、前会長vs大物社外取締役「5時間大激論」の一部始終
ダイヤモンド編集部,名古屋和希
地銀の雄ともいわれる山口フィナンシャルグループは昨年、トップの解任騒動に揺れた。前会長の電撃解任の引き金となったのは、新銀行構想を巡る前会長と社外取締役らとの深刻な分断だった。解任直前の臨時取締役会で約5時間にわたって繰り広げられた、前会長と大物社外取の間の大激論の一部始終を明かす。

東芝が2社分割案「否決」でなお混迷、業績けん引事業の切り出しは白紙に
ダイヤモンド・アナリティクスチーム,笠原里穂
コロナ禍が3年目に突入し、多くの業界や企業のビジネスをいまだに揺さぶり続けている。その対応力の差によって企業の業績は、勝ち組と負け組の格差が拡大している。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は日立製作所や東芝などの「産業用装置・システム/業務用機器」業界5社について解説する。

#5
今治造船が主導する国内造船大再編、「日中韓」バトルロイヤルで逆転なるか
ダイヤモンド編集部,岡田 悟
かつて世界を席巻した日本の造船業だが、1970年代のオイルショックを機に減退し、今や中国、韓国勢の牙城である。温室効果ガスを巡る世界的な排出抑制の流れを受けて、日本の造船メーカーが逆転の流れを生み出し、復活することは可能なのだろうか?

「脱炭素」で業績が悪化しそうな企業ランキング【機械】9位ダイキン、2位日本精工、1位は?
ダイヤモンド編集部
「脱炭素地獄」と呼ぶべきメガトレンドが日本企業を襲っている。少し前までお飾りのように扱われてきた「脱炭素」だが、今や対応できない企業は淘汰されるほどのうねりと化した。そこでダイヤモンド編集部は『「脱炭素」で業績が悪化しそうな企業ランキング』を作成。業界別にご紹介する。今回は「機械」だ。

#4
日立・パナは「隠れ大病院」、産業医の確保力で中小・地方企業と大企業の格差鮮明
ダイヤモンド編集部,山本 輝
実は産業医を多く抱えているのは、製造業に属する企業だ。日本製鉄や日立製作所などがそうだが、大所帯の拠点を多く保有するためだ。もともと、産業医制度が工場要員などの健康管理を目的にスタートしたという歴史的経緯もあり、大企業には産業医を確保するコネクションがある。だがその一方で、中小企業や地方企業は産業医の選任に腐心しているのが実際のところだ。その驚きの格差の実態とは。

日立・東芝は前年同期比増収、三菱重工は減収…明暗分かれた要因とは
ダイヤモンド・アナリティクスチーム,笠原里穂
コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は、日立製作所や東芝など産業用装置・システム/業務用機器業界の5社について解説する。

日立・東芝・三菱電機…コロナ前比の増収率で浮き彫りになった「格差」
ダイヤモンド・アナリティクスチーム,笠原里穂
コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は日立製作所、東芝などの「産業用装置・システム/業務用機器」業界5社について解説する。

#8
日立・東原会長の今だから話せる壮絶な再建秘話、「就任時は“二番底危機”を覚悟」
ダイヤモンド編集部,千本木啓文
日立製作所の東原敏昭会長CEO(最高経営責任者)は、日本経済団体連合会前会長の中西宏明氏から社長を引き継いでから7年間、数千億円から1兆円規模の事業の買収・売却を続けて事業ポートフォリオの変革に注力してきた。東原氏の経営は、川村隆(元・日立会長)―中西体制が敷いたレールの踏襲と評されることが多いが、そうした評価に対して、東原氏自身は葛藤を覚えていたようだ。後継社長の指名を果たした今だからこそ語れる、壮絶な再建秘話について聞いた。

#3
日立で早くも「次の社長」レース勃発!日本人vs外国人候補による手柄争いの内幕
ダイヤモンド編集部,千本木啓文
6月に社長が交代したばかりの日立製作所だが、社内では早速次期社長の候補たちがしのぎを削っている。急成長する3部門それぞれのトップを務める社長候補が巨額買収を仕掛けて実績作りに躍起になっているのだ。日立社内の権力構造に迫る。

#1
三菱重工が東証1部上場企業の完全子会社化を検討、東証再編で始まる合従連衡
ダイヤモンド編集部
三菱重工業が、東京証券取引所第1部に上場する子会社について上場廃止の検討を進めている。この子会社は株式流動性が低く、東証の市場再編で新設される最上位のプライム市場はおろか、スタンダード市場への上場維持も危うい。東証の市場再編をトリガーに、あらゆる業界で企業同士の合従連衡が動き始めた。

予告
東証が市場再編、最上位「プライム市場」を巡る脱落候補664社と金融業界の大騒動
ダイヤモンド編集部
2022年4月4日、東京証券取引所の1部、2部、マザーズ、ジャスダックから成る市場区分が廃止され、新たにプライム、スタンダード、グロースの3市場に再編される。上場企業はこの9月から、移行先の新市場を選ぶことになるが、最上位市場となるプライムの基準に満たない東証1部企業は7月時点で664社存在する。プライムか、スタンダードか、あるいは上場廃止か――。究極の選択を迫られる企業、そこに商機を見いだす金融機関、そして再編を仕掛ける東証。各社各様の思惑が交錯する大騒動の最前線に迫る。

#4
NTTは総務省・自衛隊などから官僚25人…ITベンダー「天下り天国」の呆れた実態
ダイヤモンド編集部,千本木啓文
ダイヤモンド編集部は、政府のITシステム投資を寡占的に受注してきた大手ITベンダーの天下り受け入れ状況を独自に調査した。受け入れ人数が最も多かったのはNTTグループの25人で、ITシステムの受注額においてもトップだった。この官民の癒着構造を断絶できなければ、デジタル庁は“砂上の楼閣”と化してしまうだろう。

#12
コロナ後こそ「外資転職で年収3割増」を狙える理由、50~60代会社員にもチャンス!
ダイヤモンド編集部,杉本りうこ
「給料安過ぎ問題」を抱える日本。この国を生きるビジネスパーソンにとっての処方箋の一つが、世界標準の給料がもらえる職場への就職・転職だ。特に外資系企業への転職では、50~60代のシニア層にもチャンスが潜んでいるのだという。

#5
外資系高級ホテルが「九州の地方都市」で3棟も乱立開業の仰天計画【東京・関西・九州・名古屋の再開発最新マップ】
ダイヤモンド編集部,松野友美
外資系ブランドの高級ホテルは大都市や超人気観光地で展開されてきたが、インバウンド需要が冷え込む今は好立地でも経営は厳しい。そんなホテル不況のさなか、九州のある地方都市で外資系高級ホテルが3軒も開業する仰天の計画が進んでいる。

#8
浦和レッズのスポンサー収入が「5年間で1.5倍増」になったワケ
ダイヤモンド編集部,山本興陽
埼玉に本拠地を置くJリーグクラブの浦和レッズ。今季、大型補強が相次ぐ裏には、心強いスポンサーの影も見え隠れする。スポンサー収入の独走は続きそうだ。

#4
3重工のエリート序列激変!給料ダウン転職に踏み切れない火力発電エンジニアの悲劇
ダイヤモンド編集部,濵口翔太郎
世界的な脱炭素の潮流を受け、三菱重工業、IHI、川崎重工業の社員を取り巻く転職事情に異変が起きている。それまで会社を支えてきた「火力発電エンジニア」が将来を悲観し、転職に向けてにわかに動きだしたのだ。一方で各社は、新たな成長ドライバーを生み出す人材を確保するべく、電動化やITなどに精通した人材の中途採用に乗り出している。過渡期において、重工メーカーで求められる人材像はどう変わるのか。

#2
三菱重工・IHI・川崎重工が航空機と石炭火力で「共倒れ危機」、財務衝撃度を徹底試算
ダイヤモンド編集部,濵口翔太郎
造船を祖業とする名門3重工をダブルパンチが襲っている。コロナ禍と脱炭素シフトにより、本業である航空機事業とエネルギー事業が消失の危機にあるのだ。ここでは財務の視点から、二大ビジネスの衝撃度を明らかにしつつ、3重工が挑む本業脱却の本気度を検証した。

#1
三菱重工社長、国産ジェット完全凍結は「ない」と断言!大逆境下で成長の青写真を語る
ダイヤモンド編集部,濵口翔太郎
過去に7000億~8000億円を投じてきた国産ジェット旅客機「三菱スペースジェット」の開発活動を事実上凍結した三菱重工業。新たな稼ぎ頭を見いだすべく、今後は“本業”に経営資源を振り分けるが、エネルギー事業や民間航空機事業を取り巻く環境は厳しい。泉澤清次社長は、大逆境下でどんな成長の青写真を描いているのか。
