三菱重工業
1873(明治6)年3月、「三川商会」を「三菱商会」と改めた。「三菱」は、岩崎家の家紋の三階菱と土佐藩主の山内家の家紋の三つ柏を組み合わせて考案されたといわれるマークの呼称であって、その原型となる三角菱は「九十九商会」時代から保有船の船旗に用いられていたが、「三菱」を商号にも織り込んだことにより、名実共に岩崎弥太郎の事業であることを鮮明にした。この直後、彌太郎が米国留学中の弟、弥之助に宛てた手紙には、ライバル会社との激烈な競争の状況を記し、「過日、九十九の名号を廃し、三ツ川と致候へ共、是は我好まず、この度三菱商会と相改め候。三菱は三菱(三菱のマーク)なり」と結んでいる。このわずかな文章の行間にも彌太郎の事業取組みへの明確な意志と新たな決意をうかがい知ることができる。新社名のなかの「重工業」は「HeavyIndustries」の直訳で、小彌太社長の発案によるものであった。
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三菱、三井、住友の経済圏は900兆円超!ソフトバンク、トヨタ、日立、NTTを入れた「七大企業グループ」の最新序列とは?
ダイヤモンド編集部,堀内 亮
ダイヤモンド編集部は信用調査会社の東京商工リサーチの全面協力を得て、三菱、三井、住友の3財閥グループに、トヨタ、日立、ソフトバンク、NTTの日本が誇る四大企業グループを加えた「七大企業グループ」の経済圏の規模を弾き出した。最新の序列とは。

グーグルやアマゾンが「次世代原発」に積極投資へ!世界的ブームに潜む2つの落とし穴
宗 敦司
米グーグルが、脱炭素電源として次世代原発に触手を伸ばし始めた。小型モジュール原子炉(SMR)技術の開発を進める米企業と契約を交わしたのだ。AI(人工知能)の普及で大幅な増強が求められるデータセンターは、今後電力需要を爆発的に押し上げると予測されており、その電源としてSMRが急浮上している。米アマゾン・ドット・コムも開発を進める企業の資金調達に協力を決めたほか、日本では東芝や三菱重工業が独自に開発を進めている。小型で安全で経済的といわれるSMRについては、ロシアや中国が商用段階に入ったほか、韓国、英仏カナダの有力企業も国を挙げて開発に乗り出している。しかし、そこには二つの大きな落とし穴がある。

予告
核融合技術の異次元競争が激化、「地上の太陽」をいち早く手に入れる新エネルギー戦争の覇者は誰だ!
ダイヤモンド編集部,重石岳史
太陽が輝く源である核融合を地上で起こす研究開発競争が、世界各地で激化している。燃料が無尽蔵にあり、二酸化炭素(CO2)を排出せず、安全性に優れた核融合発電は「究極のエネルギー源」とされる。エネルギー覇権のゲームチェンジャーとなる技術をいち早く実用化すべく、日本も産業強化に乗り出した。「地上の太陽」は、国内産業を照らす希望の光となるか。あるいは競争に敗れ、莫大な資金を焼き尽くす絶望となるか――。絶対に負けられない、核融合新時代の戦いの最前線に迫る。

三菱、三井、住友の最強財閥とオーナー企業を襲う「ガバナンス改革」の大波とその影響を解明!
ダイヤモンド編集部,堀内 亮
『週刊ダイヤモンド』11月2・9日合併特大号の第1特集は「三菱・三井・住友 最強財閥」です。日本経済をけん引してきた三菱、三井、住友の財閥グループと、オーナー企業に変革の波が押し寄せています。東京証券取引所による企業統治改革を受けて、企業同士の株式持ち合い解消が加速し、強い結束に陰りが見えます。一方、大胆な経営判断などが強みのオーナー企業も、上場維持コストの負担を回避しようと非上場化に踏み切る動きがあります。最強財閥とオーナー企業の針路とは。

#9
三菱グループの最高機関「金曜会」に異変!遠心力が働く最強財閥に東京海上が掛けた“追い打ち”とは?
ダイヤモンド編集部,堀内 亮
最強財閥と称される三菱グループをつかさどる中枢組織が、グループ24社の首脳が集う三菱金曜会だ。実は、その金曜会で異変が起きている。グループの結束力が弱まる中で、存在意義が問われているのだ。

ボーイングのスト長期化が決定的に…社債が“ジャンク債転落寸前”で、高まる「民間機・防衛部門分割案」の破壊力
岩田太郎
米航空宇宙軍需産業の名門ボーイングが、小型機「737MAX」、大型機「787」など複数の主力旅客機で相次いだ安全性の問題をはじめ、生産ラインの品質や労働問題のため経営危機に見舞われている。ボーイングは米最大手の輸出企業の一つに数えられ、米経済に推計で年間790億ドル(約12兆円)もの貢献をしている。直接的・間接的な雇用も全米50州の1万社で160万人に及び、同社の事業継続は国家レベルで重大な意味を持つ。日本もひとごとではない。三菱重工業や川崎重工業、富士重工業、IHI、ナブテスコなどの企業が777や787を中心とするボーイング機の主翼や胴体、エンジン部品などの製造、システムの開発、部品加工などの下請けとして重要な役割を担っているからだ。

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三菱・三井・住友の主要21企業「新卒採用者」出身校リスト【最新版】財閥系商社、不動産、銀行に強い大学は?
ダイヤモンド編集部,澤 俊太郎
外資系企業の就職人気が高まるなど、年々変化する就活事情の中にあっても、安定性と知名度を求めて財閥系企業の門戸をたたく大学生は後を絶たない。財閥の代表格である三菱、三井、住友の三大財閥系の主要21企業における最新の採用者データから、財閥系に強い出身大学の傾向をつまびらかにする。

#7
最強財閥「三菱」成り上がり伝説!名門の三井・住友を超えられた理由を岩崎家4代の知られざる歴史からひもとく
ダイヤモンド編集部,澤 俊太郎
1870年に岩崎弥太郎が海運事業を起こしたことから始まった三菱財閥。戦後の高度経済成長期に事業の多角化などを成功させて老舗の三井、住友グループを抜き去り、日本随一の最強集団にのし上がった。その土台をつくり上げた創業家の手腕とはいかなるものだったのか。知られざる岩崎家4代の歴史からひもといていく。

#4
三菱グループ主要11社「株と社外取の持ち合い」全解明!三菱UFJ・重工が商事株売却の衝撃、“鉄の結束”崩壊か?
ダイヤモンド編集部,堀内 亮
三菱グループ主要11社が持ち合う政策保有株式と社外取締役について、2013年度から11年間の変遷をまとめた。「組織の三菱」と呼ばれてきた同グループですら、結束が揺らいでいる。23年度は「御三家」の三菱UFJフィナンシャル・グループと三菱重工業が、同じ御三家である三菱商事の株式を売却するという衝撃的な出来事が起きたのだ。

#13
ファナック、オムロンは低迷…中国依存度で明暗くっきり!「機械セクター」の本命銘柄は?
ダイヤモンド編集部,山本 輝
中国市況の停滞から、ファナックやオムロンといった中国比率の高い銘柄が低迷する。足元では持ち直しの兆しも見られるが、不確定要素は多く、投資対象として手を出しづらい状況だ。では、好調なのはどこなのか。最強の収益力を誇る有望企業や、ホットトピックで業績が波に乗る注目企業を紹介しよう。

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もしトラで「買える株・買ってはいけない株」、自動車・半導体業界は逆風…追い風が吹くのはどの業界?
ダイヤモンド編集部,山本 輝
11月に控える米国大統領選挙。共和党候補のトランプ前大統領が掲げる強硬的な政策には日本企業への影響が大きいものも多く、市場関係者は神経を尖らせている。そうした状況の中、「もしトラ」で有望な株、逆風が吹く株は何かを解説する。

三菱グループの接待で「絶対に頼んではいけない」ビールの銘柄
高井宏章
三田紀房の投資マンガ『インベスターZ』を題材に、経済コラムニストで元日経新聞編集委員の高井宏章が経済の仕組みをイチから解説する連載コラム「インベスターZで学ぶ経済教室」。第99回は、ビールと旧財閥系企業にまつわるトリビアを紹介しよう。

#7
三菱商事・伊藤忠・サントリー・日清…財界首脳御用達の「名門ゴルフコース」16選、“大人の社交場”の魅力
ダイヤモンド編集部,堀内 亮
名門ゴルフ倶楽部は大人の“社交場”として、エスタブリッシュメントが趣味と実益を兼ねてゴルフを嗜む。サントリーホールディングスの佐治信忠代表取締役会長や伊藤忠商事の岡藤正広代表取締役会長CEOら大物財界人が集うコースは、いったいどのゴルフ場か。

ダイキン、日立、三菱電機、三菱重工…3Q決算で前期の「通期受注額に到達」した会社とは?
ダイヤモンド・アナリティクスチーム,宝金奏恵
2020年に始まったコロナ禍による落ち込みを脱した日本経済。ただ、元通りになったわけではない。デジタル化や脱炭素の潮流が加速し、円安や物価高の影響も続く。その結果、企業によって業績の明暗が分かれている。格差の要因を探るべく、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はダイキン工業や日立製作所などの「産業用装置・システム/業務用機器」業界4社について解説する。

#35
コマツ・三菱重工の年収、恵まれた世代は?勝ち組世代が異なった2社【5世代20年間の推移を初試算】
ダイヤモンド編集部,清水理裕
建設機械、重機械でそれぞれ国内最大手のコマツと三菱重工業を今回は取り上げる。2社の中で、それぞれ年齢別に年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたか?20年間を10年刻みにして、5世代の年収と主要64社内のランクを初試算した。コマツと三菱重工は、勝ち組世代が異なる結果となった。このほか専門家による5年後の平均年収予想も掲載する。

コマツは6億、村田は5億!被災地企業が「ケタ違いの義援金」を拠出する理由
ダイヤモンド編集部,今枝翔太郎
能登半島地震で大きな被害を受けた地域に対し、北陸にゆかりのある企業が次々と支援を表明している。中でも、主力拠点のあるコマツや村田製作所の支援規模は異次元だ。自社も被害を受けている両社がこれほど大きな援助に踏み切ったのはなぜか。各社の支援状況を一挙公開するとともに、コマツと村田が“ケタ違い”の義援金を拠出した裏側に迫る。

予告
徹底取材!「年収実額・リアル待遇・会社実名」で社内の残酷な世代間格差を忖度なしで検証
ダイヤモンド編集部
団塊、バブル、就職氷河期、ゆとり――。どの世代が恵まれていて、どの世代が割を食っているのか?現在、課長や部長として企業を支えるのは、就職難の憂き目に遭った氷河期世代。上のバブル入社組にはポストの多くを牛耳られ、下の世代に対してはハラスメントや働き方改革の面で細心の注意を払わなければならない。一方、団塊の世代は「勝ち逃げ」とやゆされることが多いが、実際にはどうだろうか。内情が分かりにくい役職定年にも切り込みつつ、実額&実年齢の独自データと徹底取材で実態に迫った。

JERA、出光、ENEOS…政府の次期エネルギー基本計画の「3本柱」と、達成の鍵を握る「9社」の名前
橘川武郎
2年後のCOPC30では、世界各国が、2035年に向けた温室効果ガスの削減目標を持ち寄ることになっている。日本でも第7次エネルギー基本計画の策定作業が進むことになるが、何が焦点となり、鍵を握る企業はどこになるだろうか。

【無料公開】住友・三菱・三井、3大財閥「鉄の掟」と「グループ内序列」を万博出展で読み解く
ダイヤモンド編集部
大阪・関西万博には住友グループと三菱グループという日本の名門財閥がパビリオンを出展する。出展を決定したのはグループ企業の社長会、住友の「白水会」と三菱の「金曜会」だ。知られざる財閥の中枢組織と万博との関わりを追った。

上場廃止へ秒読み「東芝」の決算内容は?三菱重工は事業利益3.5倍、三菱電機も大幅増益に
ダイヤモンド・アナリティクスチーム,宝金奏恵
新型コロナウイルス禍がかなりの落ち着きを見せ、社会は少しずつ元通りになりつつある。だが、円安、資源・原材料の高騰、半導体不足といった問題はいまだに解消されていない。その結果、企業によって業績の明暗が分かれている。格差の要因を探るべく、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は日立製作所や東芝などの「産業用装置・システム/業務用機器」業界5社について解説する。
