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売り手有利&早期化が進む就活戦線――“新卒採用の課題”は何か?
2025年3月卒業予定者(以下、25卒)の新卒採用市場では、売り手有利の状況や内定(内々定)出しなどの早期化がさらに進んだ。このトレンドは今後も続くと思われるが、昨年度(24卒採用)からの微妙な変化も伺える。各企業の採用担当者は26卒採用に向けて、25卒採用をどのように振り返っているのだろうか。例年、独自のアンケート調査に基づき、『学生の就職活動総括』『企業の採用活動総括』を公表している株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソースの高村太朗さん(同社・経営企画室長)のインタビューを通して、採用戦略のポイントと課題について考えてみる。

“学び”での、「自分を成長させたい」思いと、「学習者に寄り沿う」大切さ
神戸大学には、文部科学省の委託を受けた実践研究の場として、全国の大学機関では珍しい授業がある。2019年からスタートした「神戸大学・学ぶ楽しみ発見プログラム」(KUPI=Kobe University Program for Inclusion)だ。これは、大学教育を知的障がいのある人に開いていく試みで、今秋、「HRオンライン」は、その授業の様子を見てきた。そして、「学ぶこと」「教えること」の大切さを実感し、「KUPI」の統括責任者であり、授業を受け持つ津田英二教授(神戸大学大学院 人間発達環境学研究科)に話を聞いた。自分を成長させたい思いと、学習者に寄り沿うことの大切さとは?

“データドリブン人事”とは何か?外部に丸投げせず、自前で実現する方法――早稲田大学・村瀬俊朗さんに聞く
近年、企業内に蓄積されたさまざまなデータを活用し、より客観的な意思決定を目指すピープルアナリティクスなど、「データドリブンな人事施策」への注目が高まっている。ただし、その実践には課題も指摘されている。たとえば、人事チーム内に「データ分析の専門家」がいなければ、多くの企業はその作業を“外注”することになる。しかし、業者が提供するサーベイや分析ツールを活用しても、「分析結果を眺めて終わり」になってしまうケースも少なくないのだ。「本当に意味のある分析をしたいのなら、日本企業は“データドリブン人事の内製化”を目指したほうがいい」──そう指摘するのは、さまざまな企業とコラボレーションしながら、リーダーシップやチームワークの研究を日米で行ってきた早稲田大学准教授の村瀬俊朗さん。データに基づいた人事施策を「素人集団」が自前で実現するにあたっては、いったいどんな思考法が必要になるのか──? 具体的な成功事例とともに、そのコツを聞いた。

人事パーソンのリアルな悩みが表れた、『シン・人事の大研究』読書会
書籍『シン・人事の大研究 人事パーソンの学びとキャリアを科学する』が多くのHR関係者に読まれ、読者レビューでも好評だ。当書籍は、人事部門で働くビジネスパーソンたちの仕事・学び・キャリアを調査するプロジェクト『シン・人事の大研究』をまとめたもので、令和時代の人事パーソンの悩みや考え方がわかり、課題解決の気づきを読者にもたらしてくれる。そして、著者3人をゲストに招いた読書会にはさまざまな企業の人事担当者が集い、“人事仕事の現在”を共有した。「HRオンライン」が、その様子をつぶさにレポートする。

手軽になった動画ツールや情報は、私たちの学びにどのような影響を与えるか
学生をはじめとした若者たち(Z世代)はダイバーシティ&インクルージョンの意識が強くなっていると言われている。一方、先行き不透明な社会への不安感を持つ学生も多い。企業・団体はダイバーシティ&インクルージョンを理解したうえで、そうした若年層をどのように受け入れていくべきなのだろう。神戸大学で教鞭を執る津田英二教授が、学生たちのリアルな声を拾い上げ、社会の在り方を考える“キャンパス・インクルージョン”――その連載第15回をお届けする。

スマイリーキクチさんが語る、SNSのコミュニケーションで最も大切なこと
「スマイリーキクチ 人殺し ぶっ殺してやる」――タレントのスマイリーキクチさんは、10年以上にわたって、インターネット上で誹謗中傷され、当時の仕事をすべて失い、人生が一変した。現在、そんなスマイリーさんは、笑顔を絶やすことなく、メディアリテラシーの大切さやSNSのマナーを世の中に伝え続けている。コミュニケーションの齟齬が生じがちな人間関係において大切なものは何か? コロナ禍で学生時代を過ごしたフレッシャーズたちに、上司や先輩社員はどう接すればよいか? 姿の見えない相手と対峙した経験があるからこそ語れる“ネット社会の怖さ”、スマイリーさんならではの “他者を尊重する思い”に、「HRオンライン」が耳を澄ました。

報道現場から学ぶ、チーム活性化のための“3つのコミュニケーションスキル”
元NHKキャスターとして「おはよう日本」「首都圏ネットワーク」などに出演し、現在はフリーアナウンサーとして多方面で活躍する牛窪万里子さん(株式会社メリディアンプロモーション代表取締役)。牛窪さんは、『なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方』など、多くのビジネス書も執筆するなど、言葉と表現によるコミュニケーションのプロフェッショナルだ。そんな牛窪さん執筆の連載「報道現場から学び取る“組織を活性化する”コミュニケーション」をお届けする。

不本意な異動や出向……職場環境の急な変化で、キャリアを豊かにする方法
働く者一人ひとりの「キャリア」がいっそう重視される時代になった。個人が職業経験で培うスキルや知識の積み重ねを「キャリア」と呼ぶが、それは、一つの職種や職場で完結するものとは限らない。「長さ」に加え、キャリアの「広さ」も、エンプロイアビリティ(雇用される能力)を左右するのだ。書籍『個人と組織の未来を創るパラレルキャリア ~「弱い紐帯の強み」に着目して~』の著者であり、40代からのキャリア戦略研究所 代表の中井弘晃さんは“パラレルキャリア”こそが、個人と組織を成長させると説く。今回は、職場で起こりがちな不本意な異動が、キャリアにどう影響するかを考える。

上司と部下、知り合い、友人……対人関係を劇的に変える“すごい傾聴”とは?
いまや、多くの企業で1on1が導入され、管理職や上司には、マネジメントスキルのひとつとして「傾聴する力」が求められている。しかし実際のところ、部下と心を通わせることができずに困っていたり、“いい上司”だと思われたくて言動が空回りしてしまったりと、ビジネスパーソンの“1on1にまつわる悩み”は絶えない。心理学に裏付けられ、カウンセリングの場では必須とされる「傾聴」が、ビジネスの場では、「オウム返しをしながら、ただ頷いているだけのもの」と誤解されている側面もある。今回は、企業研修講師であり、心理療法家でもある小倉広さんに、聞き手自身のマインドも豊かにしていく傾聴の方法について教えていただいた。

いま、このタイミングで、“アルムナイ”の書籍を執筆して気づいたこと
「人的資本経営」のキーワードとして「アルムナイ」が目立つようになった。企業が自社の退職者である「アルムナイ」とどのような関係を築いていくかは、人材の流動性が高まっている、この時代でことさら重要だ。さまざまなメディアからの出演依頼が続く、「アルムナイ」についての第一人者として知られる鈴木仁志さん(株式会社ハッカズーク代表取締役CEO兼アルムナイ研究所研究員)。その、鈴木さんによる、「HRオンライン」連載「アルムナイを考える」の第8回をお届けする。

【オフィス変革の潮流(後編)】3社の実例でわかる、これからのオフィスのあり方と“働き方変革”の深化
コロナ禍を経て、「人が集まることの価値」が再発見されている現在(いま)、「オフィス回帰」の流れが強くなっている。そうしたなか、「人が集まる場所」としてオフィスに求められるものは、どう変わっているのだろうか。企業の知的生産性向上を目指す「働き方変革」、教育現場における主体的な学びを目指す「学び方変革」をパーパスに、来年、創業115年を迎える株式会社内田洋行は、変わりゆくオフィスニーズにソリューションを提示する存在として多くの企業から信頼を得ている。同社グループの売上高は、約65%がICT関連ビジネス、35%が環境構築ビジネスで構成されている。環境構築ビジネスに携わる「オフィスエンタープライズ事業部」の髙橋善浩さん、もうひとつの柱=ICT関連ビジネスに携わる「エンタープライズエンジニアリング事業部」の村田義篤さんのお2人に、昨今のオフィス構築の潮流について話をうかがった。

【オフィス変革の潮流(前編)】ICTの活用と快適なオフィス空間が、一人ひとりの働き方を変革していく
コロナ禍を経て、「人が集まることの価値」が再発見されている現在(いま)、「オフィス回帰」の流れが強くなっている。そうしたなか、「人が集まる場所」としてオフィスに求められるものは、どう変わっているのだろうか。企業の知的生産性向上を目指す「働き方変革」、教育現場における主体的な学びを目指す「学び方変革」をパーパスに、来年、創業115年を迎える株式会社内田洋行は、変わりゆくオフィスニーズにソリューションを提示する存在として多くの企業から信頼を得ている。同社グループの売上高は、約65%がICT関連ビジネス、約35%が環境構築ビジネスで構成されている。環境構築ビジネスに携わる「オフィスエンタープライズ事業部」の髙橋善浩さん、もうひとつの柱=ICT関連ビジネスに携わる「エンタープライズエンジニアリング事業部」の村田義篤さんのお2人に、昨今のオフィス構築の潮流について話をうかがった。

人材育成としての「内定者フォロー」が、内定辞退と早期離職を減らしていく
来春(2025年4月)に企業に入社する「25卒生」は、ストレートで大学に進学し、学部生としての4年間で卒業予定であれば、高校3年時に、“夏の甲子園”が唯一なかった学年(2002年4月生まれ~2003年3月生まれ)だ。つまり、新型コロナウイルスの影響を大学受験時にまともに受けた世代である。そんな彼・彼女たちが企業から入社の内定を受け、あと半年あまりで社会に飛び立とうとしている。自分たちが置かれる環境の変化に敏感な彼・彼女たちに対して、受け入れ側の企業は、いま、この時期に、どのようなフォローを行えばよいか。「内定者フォロー」のセミナーを開催し、さまざまな企業の人事担当者と接点を持つ有識者(御明宏章さん)に、「HRオンライン」が話を聞いた。

企業は、いまどきの新入社員たちにどう向き合い、何をしていけばよいか
24卒の新入社員が各企業に入社して約半年が過ぎた。人事部では、25卒の内定者フォローに切り替えている採用・教育担当者が多いだろう。そうしたなか、キャリア志向のある、昨今の新入社員は、職場の不満を口にしないまま、入社1年も経たないうちに離職してしまうケースがある。企業の人事部は新入社員にどう向き合うべきか――「『フレッシャーズ・コース(FC)』を活用した自律型新入社員研修」のプログラム設計を手がけるほか、新入社員の入社後フォロー研修の講師としても活躍する内山厳さんに話を聞いた。

“スーパー利己的”な新入社員が、アルムナイとうまく付き合うための方法
集団生活を営んだり、企業・団体の中で働いたりするときに、自分の利益を優先する「利己的な姿勢」は軋轢や諍いを生むことが多い。そのため、「誰かのため」という利他的な姿勢が美徳とされ、仕事においては、「組織のため、会社のため」という滅私奉公のスタイルが昭和の時代は重んじられた。しかし、時代は変わり、「スーパー利己的になって、会社での自分の目的を達成してください!」と新入社員にメッセージする経営者もいる。令和のビジネス界に「アルムナイ」という言葉を広め、浸透させた鈴木仁志さん(株式会社ハッカズーク 代表取締役CEO)だ。“スーパー利己的”とは、どういうことか? 「HRオンライン」で連載執筆中の鈴木さんのオフィスを訪ね、その真意を聞いた。

「ウェルビーイング」を高めるために個人が行えること、組織が取り組むべきこと
近年、さまざまなところで注目されている「ウェルビーイング」。それは、個人レベルの生き方や心の持ちようだけではなく、企業や社会の課題としての意味を持つ。ウェルビーイングとは何か? なぜ、ウェルビーイングが注目されているのか? 個人や組織はどのように向き合えばよいのか? 今年(2024年)4月、世界で初めてウェルビーイングを冠した武蔵野大学ウェルビーイング学部が発足。その初代の学部長であり、日本におけるウェルビーイング研究の第一人者である前野隆司さん(武蔵野大学ウェルビーイング学部学部長/教授 兼 慶應義塾大学大学院教授)に話を伺った。

たそがれ研修、役職定年……いま考えたい、50代ミドルシニアのリアルな働き方
65歳までの雇用確保措置が企業に義務化されているいま(2024年8月現在)、再雇用か勤務延長(定年退職せずに雇用される勤務)で、少なくとも65歳まで働き続ける人が増えている。そうしたなか、50代半ばで役職定年を迎え、仕事のモチベーションの低下とともに「失われていく10年(55~65歳)」に思い悩む人が多いようだ。雇用する側の企業にとっては、定年退職を控えたミドルシニア世代にどう向き合っていくかが喫緊の課題となる。これまでに、1500社以上・約13万人の人材を育成し、「コンサルタント・オブ・ザ・イヤー」(全能連マネジメント・アワード2023)を受賞した田原祐子さん(株式会社ベーシック 代表取締役/社会構想大学院大学教授)に、最新著書『55歳からのリアルな働き方』をもとに“企業とミドルシニアのこれからの在り方”を聞いた。

ミュージシャン東野純直さんが考える“ジェネレーション・ギャップ”の解消法
1993年に、澄んだ歌声と親しみやすいメロディでCDデビューし、人気を博した、シンガーソングライターの東野純直(あずまのすみただ)さん。プロのミュージシャンでありながら、ラーメン職人という、もうひとつの顔を持つ東野さんは、“パラレルキャリア”の実践者でもあり、新卒社員(2025年4月入社予定者)向け媒体「フレッシャーズ・コース2025」にも出演している。アルバイトの雇用など、若者たちとの関わりも多い東野さんに、異なる世代が誤解なく対話し、付き合いを深めることの大切さについて語ってもらった。

なぜ、学生たちは“ボランティア”をするのか?――その背景を知っておくことが大切
学生をはじめとした若者たち(Z世代)はダイバーシティ&インクルージョンの意識が強くなっていると言われている。一方、先行き不透明な社会への不安感を持つ学生も多い。企業・団体はダイバーシティ&インクルージョンを理解したうえで、そうした若年層をどのように受け入れていくべきなのだろう。神戸大学で教鞭を執る津田英二教授が、学生たちのリアルな声を拾い上げ、社会の在り方を考える“キャンパス・インクルージョン”――その連載第15回をお届けする。

“偶然の出来事”をキャリアに活かす!――そのために必要なことは何か?
働く者一人ひとりの「キャリア」がいっそう重視される時代になった。個人が職業経験で培うスキルや知識の積み重ねを「キャリア」と呼ぶが、それは、一つの職種や職場で完結するものとは限らない。「長さ」に加え、キャリアの「広さ」も、エンプロイアビリティ(雇用される能力)を左右するのだ。書籍『個人と組織の未来を創るパラレルキャリア ~「弱い紐帯の強み」に着目して~』の著者であり、40代からのキャリア戦略研究所 代表の中井弘晃さんは“パラレルキャリア”こそが、個人と組織を成長させると説く。今回は、個人のキャリア形成に影響を及ぼす「計画された偶発性理論」について一考する。

