池上正樹
第258回
テレビ朝日『TVタックル』が放映した「大人のひきこもり」特集の番組のつくり方には問題があるとして、引きこもり経験者や精神科医の斎藤環氏ら専門家と一緒に開催した4月4日の記者会見には、大きな反響が寄せられた。

第257回
せっかく資格を取っても、仕事がないために自立できない人たちの話をよく聞く。50代前半のワーキングプア女性弁護士も、その1人。しかし、女性は最近、資格の登録を抹消し、弁護士を廃業した。なぜ、資格を返上しなければならなかったのか。

第256回
東日本大震災から5年。被災地ではいま、仮設住宅に残される人たちほど生活状況が厳しく、孤立などで課題の深刻さも見えなくなりつつある。昨年末の調査によると、石巻市内には9300人あまりがいまも仮設住宅に居住している。

第255回
青森県内の引きこもり当事者の引きこもり期間は、10年以上が半数以上、20年以上も1割を超えるなど、一段と長期化の進んでいる実態が、民間の家族会の調査で明らかになった。

「本当に何とかしてくれよ!」今年11月、豊洲への移転が決まった築地市場の関係者は、怒りを隠さない。豊洲市場予定地での土壌汚染問題など、課題山積の状況で東京都が進める移転計画に対し、膨大な量の公開質問状が突き付けられた。

第254回
目に見えない貧困が広がっている。中でも深刻なのは、本来なら、子どもたちや年老いた親世代を支える立場になるはずの中高年層の生活の現実だ。最近も、40代の姉弟が京都市の一軒家で遺体となって発見されたというニュースが報じられた。

第253回
内閣府による「ひきこもり実態調査」を見ると、引きこもり層における女性の比率は3割強と圧倒的に男性が多いことになっている。しかし実際に筆者に寄せられる相談をみても女性は多く、また沖縄県の調査では女性が半数近くに上っている。

来年11月の豊洲新市場の開場まであと1年を切ったいま、築地の“魚屋”たちが激しく声をあげている。一体、誰のために市場を移転するのか。仲卸業者、買い出し人、物流といった現場の大事な利益を考えられていない点に怒りを露わにする。

第252回
東京都町田市にある「エリア警備」という警備会社。この会社では、15年という長期の「引きこもり」経験者や40代、50代の高年齢化した当事者たちも雇用されているという噂を聞いて、早速訪ねてみた。

第251回
人はここまで変わるのか。「全国ひきこもり当事者交流会」では、約180人の参加者を前に、12人の当事者講師がマイクを握った。数ヵ月前までは人と話すことすらできなかった彼らは、なぜ100人以上がいる前で、堂々と話せるようになったのか。

第250回
全国のひきこもり当事者や経験者らが集まる「交流会」が開かれ、この日、受け付けで「当事者」と申告のあった参加者だけでも50人を超え、沖縄や東北などの各地から180人余りが集まった。一体なぜ、当事者がこれだけ集うことができたのか。

第249回
県内の「ひきこもり」該当者のうち、40歳以上の占める割合は6割を超えるという衝撃的なデータが、山梨県の調査で明らかになった。引きこもり状態にある人たちの高年齢化の傾向は、ますます進んでいることが改めて裏付けられた格好だ。

第248回
子どもを支配し、一生にわたって苦しめる「毒親」。こうした感情の暴力で子どもを支配し、苦しめる「毒親」を持つことになったために、引きこもらざるを得ない生活が長引く人たちもいる。

第247回
大阪府に住む40歳代男性のAさんは、大手企業の技術職に勤めていたが、会社を退職。その後、なかなか再就職先が見つからない状態が続いている。そんなAさんがとくに憤慨するのは、「ハローワークの真実」に対してだ。

第246回
富山県に住む42歳の通称「月空」さんは、周囲との人間関係をうまく築くことができず、実家で16年間にわたって引きこもってきた。高校3年生の頃から体調に異変を感じはじめた。自分の思考が周囲にすべて悟られているような気がしたのだ。

第245回
地域の中で静かに高年齢化していく“引きこもり親子”の問題は、それぞれが孤立して行き詰っていく中で、将来を悲観した事件につながることもある。今年6月末にも79歳母親と55歳の長男が無理心中を図る事件があった。

第244回
2012年11月、解体中の住宅から、引きこもっていた当時48歳の男性のミイラ化した遺体が発見されたという事件が札幌市で起きた。一体なぜ、男性はミイラ化されるまで発見されなかったのだろうか。その背景には様々な事情が交錯していた。

第243回
ひきこもり対策後進県”といわれてきた山梨県は、わずか1年で“ひきこもり対策先進県”へと変貌しようとしている。その背景にあるのが、山梨県で圧倒的な新聞購読率を誇る「山梨日日新聞」の存在だ。

第242回
地方都市に住む40代女性のA子さん。社員として勤めていた会社で、上司のBさんからパワハラを受け、退職に追い込まれた。以来、5年以上にわたって仕事に就くことができず、実家で両親と暮らしながら、不安に脅える日々だという。

第241回
なぜ教師はいじめに気づけなかったのか。よくいじめ自殺などを受けて、こうした批判が寄せられることがある。その背景には、教師がいじめに気づけない主に4つの理由があるようだ。
