井手ゆきえ
速筋の筋力アップには「葉物野菜」が効く、豪州の調査より
筋力アップに効く栄養素というと、タンパク質やプロテインというキーワードが思い浮かぶが、もう一つ「硝酸塩」も忘れてはいけない。硝酸塩は緑の濃い葉物野菜に含まれる成分だ。動物実験レベルでは、硝酸塩水を与えると瞬発力を発揮する「速筋線維(速筋)」の収縮力が強化されることがわかっている。

歯周病は認知症など全身疾患を誘発、この自覚症状があれば受診を!
毎年6月4~10日は「歯と口の健康週間」だ。最近は乳幼児からの歯磨き習慣が定着し、子どもの虫歯は減少。2018年の歯科疾患実態調査によると、虫歯がある12歳児の割合は1993年の87%から10%へ激減している。ところが、25~85歳未満の成人では8割以上が、35~55歳未満では、ほぼ100%が虫歯持ちだ。また、歯周病の自覚症状がある人の割合は、25~65歳未満のおよそ15%だった。

毎年5月31日は、 WHO(世界保健機関)が制定した世界禁煙デーだ。例年、「たばこ業界から次世代を護れ」「たばこと肺の健康」など婉曲なテーマが掲げられるが、今年はズバリ、「Commit to quit(禁煙に取り組もう)」だ。喫煙がCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)重症化/死亡リスクであることが明確になり、遠回しの表現では手ぬるいと感じたのだろうか。「COVID-19のパンデミックを機に、数百万人の喫煙者が禁煙したいと言っています。今こそ誓約書にサインして、今日から禁煙しましょう」とのサブメッセージが続いている。

子どものブルーライトカット眼鏡に、眼科関連6団体が「慎重意見」
就学前からデジタルツールを使う機会が増え、子どもにブルーライト(青色光)カット眼鏡を勧められるようになった。しかし先月、日本眼科学会など眼科関連6団体が「小児のブルーライトカット眼鏡装用に対する慎重意見」を出した。

睡眠時間「6時間以下」で認知症リスク上昇、特に中年期が影響?
認知症と睡眠時間の長短に注目した調査は幾つかあるが、追跡期間が10年足らずなど、20年以上をかけて進行する疾患との関連を見いだすには、物足りないものが多かった。しかし先日、英国のホワイトホール(日本の霞が関に相当する官庁街)に勤務する公務員をおよそ25年間追跡した大規模調査の結果が報告された。

ニセの医療情報に「影響されやすいタイプ」とは?米心理学会が分析
この1、2年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する偽情報が大量にばらまかれた。特に、SNSの影響は侮れず、誤った情報をうのみにして感染予防行動を軽視した人は、自ら健康リスクを背負い込むばかりか、公衆衛生上の障害になってしまった。

血圧値別の適正運動は?正常値ならプランクで
高血圧症の改善には一般に「有酸素運動」を勧められるが、血圧値に応じて、もう少し選択肢を拡げられるようだ。

膝の痛みの進行予防には「筋トレ」が効果あり、運動強度はどれくらいがいい?
中高年ともなれば、普段の生活でも膝に痛みがでてくる。その多くは「変形性膝関節症(膝OA)」だ。

新型コロナの再感染率は?感染半年後で0.65%
デンマークでは昨年2月から、580万人の国民を対象にSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)のPCR検査を拡大してきた。有症状者は国民健康保険制度内で、無症状でも希望者は4月に設立した「Test Center Denmark」の検査ステーションで、2歳以上の国民と海外からの観光客が無償で検査を受けられる。昨年12月31日現在で、人口のおよそ7割にあたる396万人に対し、1000万件以上の検査が行われてきた。先日、この検査結果の追跡から、第1波(同国では20年3~5月)のPCR検査で「陽性」と判定された人が、第2波(同9~12月)で再感染するリスクが報告された。

腸内細菌叢で心臓を守る!「植物性」と「多様性」がポイント
近年、「お腹の健康」の域を超え、自己免疫疾患から心疾患、はては認知症など重大な病気にも関係していることが知られるようになった「腸内細菌叢」。たとえば、卵やエビ、赤身肉に含まれるL-カルニチンが腸内細菌に代謝されて生じる「TMAO」という物質は、動脈硬化を悪化させ、脳・心疾患リスクになることがわかっている。

若い女性の「痩せすぎ」は2型糖尿病リスクに、順天堂大の研究より
2型糖尿病(2DM)といえば肥満のイメージが強いが、日本の若い女性は「痩せすぎ」がリスクになるようだ。

コロナ後遺症の実態とは?無症状でも油断はできない!
米国立衛生研究所(NIH)は、今後4年間で政府から11億5000万ドル(およそ1200億円)の支援を受け、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)後遺症に関する調査研究を行うことを発表している。

悪者扱いの精製穀物、「白米」だけはちょっと違うかもしれない理由
昨今、悪者扱いの精製穀物だが、白米はちょっと違うらしい。先月、国際疫学研究「PURE試験」から、全粒/精製穀物の摂取量と脳・心血管疾患、全死亡、血圧値の変動との関連を追跡調査した結果が報告された。

花粉症なのかコロナなのか?見分け方4つのポイント
全国的にスギ・ヒノキ花粉が飛散している。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と共存している今シーズンはどう乗り切ればいいだろう。

「禁煙済み」でも要注意!喫煙の累積ダメージがコロナ重症化リスクに
喫煙が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化リスクなのは常識だが喫煙量との関係は曖昧だった。

食べる順番で食後の高血糖を抑制、「プロテインファースト」を心がけよう
食事は「自宅で健康管理」の基本。自炊が難しいときは、コンビニのお惣菜コーナーをうまく利用したい。1食分の最初に選ぶのは、タンパク系の惣菜だ。今は焼き魚や煮魚、豆腐や納豆、卵、サラダチキン、ハンバーグなど種類も豊富にそろう。食べたい物を手に取ろう。

家庭で血圧を測るときは、左右の腕で比較してみるといい理由
感染リスクを避けようと受診控えが顕著な昨今、この際だから自宅でできる「健康管理」のノウハウを身につけたい。現代人に必須の健康管理項目は、「血圧」だ。日本高血圧学会発行の「高血圧治療ガイドライン2019」では、家庭で測る「家庭血圧」を重視し、高血圧を管理する際に、病院の診察室で測定した血圧値より家庭血圧値を指標とする治療を強く推奨している。

母親の子宮頸がんが出生児に、普通(経膣)分娩で移行か
先月初め、国立がん研究センターから、母親の子宮頸がんが分娩時に出生児に移行した症例の報告があった。肺がんと診断された1歳11カ月と6歳の男児について、がんのオーダーメイド診療を可能にするがんゲノムプロファイリング用の「NCCオンコパネル」検査を行った結果、偶然、本人とは異なる遺伝子配列が見つかったのだ。

医師の説明を患者が自分の言葉で説明し返す「ティーチバック」で合併症リスク減少
昨年来、メディアやSNSで飛び交う医療情報にへきえきしている方は多いだろう。ヘルスリテラシー力、つまり健康や医療に関する情報を理解し、活用する能力は現代人に必須のサバイバルスキルだ。

「ゲーマーは太りがち」も今は昔、eスポーツで健康に!?
偏見とのそしりを承知で言うと、「ゲーマーは運動不足で太っている」という認識が一般的ではないだろうか?しかし「eスポーツ」のプレーヤーに限れば、一般人より健康的な体重を維持している可能性が最大で21%高く、喫煙や飲酒とも無縁だという。
