
森田京平
第9回
先進国の金融緩和の影響で、世界的な資源インフレが顕著になっている。食糧危機さえ招きかねないなか、先進国に批難が集中するのは避け難い。「財政緊縮」「金融緩和」というポリシーミックスの見直しは、進むだろうか?

第8回
2010年11月以降、景気の局面が変わった可能性がある。鉱工業生産指数などに、その萌芽が見られる。今回の景気エンジンを分析すると、「表の主役」は輸出、「隠れた主役」は在庫サイクルだと言えるだろう。

第7回
高齢化する日本経済にとって、経済成長戦略は重要な政策だ。しかし、将来性が高いと言われる医療・介護・福祉などのサービス分野へ雇用を集めるだけでは、逆効果になる可能性もある。重要なのは、「生産性」を考えることだ。

第6回
2011年は景気回復の年である一方、内外の経済政策が撹乱要因となりそうだ。特に4-6月期は日米欧の先進国で、一斉に政策や政局が波乱含みの時間帯となる。金融市場の先行きをどう見ればよいだろうか?

第5回
日本の女性の労働参加率を年齢別に見ると、その形は「M字」となる。ここにきて、そのM字の落ち込みが浅くなりつつある。しかし、喜んでばかりもいられない。背景には、女性の未婚化や夫の失業増加という、少子化に関わる問題もあるからだ。

第4回
日本企業の資本増強は堅調に進んでいるが、その内訳を見ると、有形固定資産が増えておらず、専ら長期の株式投資が増えている。その背景には、国内投資を抑制して、海外の設備投資を優先しようとする心理が見える。

第3回
不安に覆われた日本経済に、意外な景気回復のトレンドが見え始めている。いったいなぜ、年の瀬を迎えて日経平均株価が1万円台を回復し、長期金利が1%台に上昇し、ドル相場が安定し始めたのか。その背景を探る。

第2回
菅首相は、代表選中に「一に雇用、二に雇用、三に雇用」をアピールした。だが、雇用はそれ自体で需要を生み出すことはできず、産業競争力の強化こそが必要となる。キーワードは、「トリクルダウン」(trickle down)だ。

第1回
11月18日に1万円台を回復した日経平均株価。わずか3週間で約10%もの急上昇に、驚いた市場関係者も多いだろう。今回は、最近の日経平均株価の変化の背景にある、「興味深い事実を」ご紹介しよう。
