武田京子
第8回(最終回)
うつ病の患者は増え続けているが、これまでは、他の病気のように血液検査や画像診断といった客観的な指標がなく、診断が難しい場面も少なくなかった。2009年に先進医療に承認された「光トポグラフィー検査」はうつ病を客観的に鑑別するための足がかりと期待されている。

第7回
2008年から白内障の治療に先進医療として認められるようになった“多焦点眼内レンズ”。遠近両方に焦点を合わせることができるので、術後は眼鏡などで視力を矯正する必要もないという。ただし、見え方が変わることには注意が必要だ。

第6回
血液のがんの一つに成人T細胞白血病という病気がある。年間の発症数は約700例と多くはないが、治療が難しく、多くの患者が亡くなる病気だ。実はこの病気の原因はウイルスによる感染で、最も多い感染経路が母乳であることがわかってきた。

第5回
日本人の3人に1人は経験がある“痔”。症状が進むと、出血や激しい痛みを伴い、手術が必要になる。しかし、“いぼ痔”の段階であればかなり症状が進行していても、手術をすることなく、日帰りできる注射療法で痔を小さくする新たな治療法が普及し始めている。

第4回
うっかり階段で足を滑らせて転倒、そして骨折--。そんなアクシデントが起こりがちな梅雨の季節。仕事に追われる忙しい身であればあるほど、一日も早く治して完全復帰したいもののだ。そんな人にうってつけの治療、「超音波骨折治療法」が広がっている。

第3回
奥歯を抜かなければならないが、ブリッジやインプラントのような人工物を入れることには抵抗がある――。そんな人の光明となるのが、「親知らずの移植」だ。最近では、CT画像から、あらかじめ自分の親知らずのレプリカを使って行う成功率の高い移植法が登場した。

第2回
肥満は見た目が格好悪いだけ、と侮ってはいけない。正常な体重の人に比べ余命が10年以上短いという研究もある米国では手術という方法で治療を受ける人も多い。日本でも低侵襲な方法で減量手術を受けられる医療機関が登場してきた。「肥満に手術」、はたしてその効果のほどは。

第1回
腰の痛み、脚の痛みやしびれに悩む人は多い。多くは筋肉の疲労が原因だが、中には深刻な病気が隠れていることがある。その一つが椎間板ヘルニア。最近では、椎間板ヘルニアの治療に、保存療法と手術の中間的な治療法として、レーザーを使った治療法が登場している。
