
桃田健史
第54回
ついに「エコカー補助金」が打ち切られた。需要を先食いした自動車業界が今後大幅な反動減に見舞われるのは必至。仮にメーカー独自の補助金で台数を確保できたとしても、収益への影響が懸念される。隘路に入り込んだ自動車業界に打つ手はあるのか?

第53回
去る8月30日、米環境保護庁が新しい燃費の表示法を発表した。基準に不明確な点が多いにもかかわらず、中国、韓国がこれに加わる可能性がある。ここでも日本が孤立化する恐れが出てきた。

第52回
再上場申請を目前に控えた米ゼネラル・モーターズ(GM)が復権のシンボルとして世間にアピールしているのが、プラグインハイブリッド車の「ボルト」だ。7月にはオバマ大統領が試乗してまで世間に売り込んだ。果たしてこのクルマ、“本物”なのか?

第51回
去る7月、千葉県で全日本EV選手権が開催された。猛暑の中、航続距離を大幅にダウンさせる車が続出。走行条件によって電気自動車(EV)の性能は大きく変わる。EVの「電費」とは何か、その問題点をあぶり出す。

第50回
7月20日、ホンダが社長会見を開いた。そこで示されたのは、これから10年のホンダの方向性。具体的には3つの重点領域を上げたが、それはまた日本自動車産業の未来をも示している。

第49回
日本で販売されるクルマにも、ついに本格的な価格破壊の波が押し寄せてきた。電気自動車もその例外ではない。日産の大胆な決断とそれに追随する他社の動きに、筆者は「クルマのユニクロ化」の必然を見た。

第48回
本連載でもたびたび取り上げた米電気自動車ベンチャー「テスラ」が株式を公開した。同社の本質は次世代自動車というネタを最大限度活用した商品企画ビジネス。目先の大目標を果たしたいま、テスラは次にどこへ向かうのか。

第47回
北米の5月販売実績を受け、大手メディアはトヨタ苦戦と報じているが、その内容を分析すると決して悪くはない。むしろ、ハイブリッド車が売れず、SUVの回復が著しいなど、米国では今後を予測しづらい事態が発生している。

第46回
スマートフォンやタブレットコンピュータの普及で激変するITの世界とは対照的に、電動化車輌の前途はいまだ不透明だ。EVタクシー、プリウス・プラグイン、トヨタ・テスラ提携という3つの事例から、この緩慢な歩みの原因を探った。

第45回
米電気自動車ベンチャーのテスラとトヨタの技術・資本提携は世界の自動車業界関係者を驚かせた。トヨタは電気自動車の頭脳が欲しかったという解説は的外れ。本当の狙いは何か。

第44回
世界初のバッテリー交換式EV(電気自動車)タクシーの実証実験が東京で始まった。仕掛けたのは米ベタープレイス。発表会に招かれた三菱重工の首脳は、「十字軍」となって同方式の普及に努めたいと宣言した。これは、急速充電器方式を推進する自動車メーカーへの公開挑戦状なのか。

第43回
北京モーターショー核心レポート第2弾のテーマは、中国の電気自動車(EV)ブーム。会場には、地場メーカーのEVが大量展示されていた。この浮かれぶりは、中国の“本気”を示すのか。EV「リーフ」を中国で初展示した日産の関係者への取材を交えて、中国EV革命の最新事情をお伝えする。

第42回
昨年、世界一の自動車市場となった中国。今年もその勢いは止まらず、自動車バブルの様相すら呈している。一方、北京モーターショーを見ると、地場メーカーの技術力は急速に向上し、近い将来、日本の脅威になると判断せざるを得ない。

第41回
三菱自動車の電気自動車「iMiEV」の値下げ、日産自動車「リーフ」の価格発表。ホンダvsヤマハの電動二輪車戦争の予感などなど、日本では電気自動車時代がやってくると大騒ぎだが、電気自動車に対する世界の視線は意外に醒めている。

第40回
2009年のオートバイの国内販売台数は、ピーク時のなんと9分の1にまで激減。その背景に3つの要因があると考えられるが、日本のオートバイ製造業に軟着陸の道を見出すのは、あまりにも難しい。

第39回
ルノー・日産連合とダイムラーの提携が現実のものとなった。エコカー技術では電気自動車が注目だ。電気自動車の早期普及は見込めないと見るトヨタ、ホンダにとっては強力なライバルが出現した。

第38回
台北国際自行車展覧会の続報。電動バイクに使われる中国製モーターが不評。日本にとっては商機なのだが、それを生かしきれていない。国際感覚の欠如と「メーカー本位制」が日本のアキレス腱だ。

第37回
世界三大サイクルショーのひとつである台北国際自行車展覧会。ここを訪れると、台湾が国をあげてLEVの世界標準化で主導権を握ろうとしていることが分かる。このままでは日本は足元をすくわれかねない。

第36回
中国BYDとダイムラーが提携、インドのタタもnanoEVのコンセプトカーを展示。一方、自動車製造のOEM企業の動きも活発化し、電気自動車の開発はいまだ百花繚乱の様相を呈している。

第35回
ジュネーブモーターショーを訪れて分かったのは、3つの大きな流れ。それはハイブリッド車の高級化、ワールドスモールカーの本格化、欧州独自の自動車文化の継続である。
