
2021.4.6
中国が主張する「人権保護」とは、したたかに狙う国際社会への浸透
前回のコラム『中国共産党が国内外で喧伝するプロパガンダ、「中国式民主」の正体』では、中国共産党が「中国式民主」という産物を国内外にアピールしていることを取り上げた。中国は政治、人権、発展モデルといったものが、西側諸国の価値観と比較…
国際コラムニスト
加藤嘉一(かとう よしかず)
国際コラムニスト。楽天証券経済研究所客員研究員。1984年静岡県生まれ。2003年高校卒業後、単身で北京大学留学。同大学国際関係学院大学院修士課程修了。英フィナンシャルタイムズ中国語版コラムニスト、復旦大学新聞学院講座学者、慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、ハーバード大学ケネディ・スクール(公共政策大学院)フェロー、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院客員研究員、香港大学アジアグローバル研究所兼任准教授などを歴任。著書に『われ日本海の橋とならん』『中国民主化研究:紅い皇帝・習近平が2021年に描く夢』『リバランス:米中衝突に日本はどう対するか』(いずれもダイヤモンド社)など。中国語の著書も多数。
2021.4.6
前回のコラム『中国共産党が国内外で喧伝するプロパガンダ、「中国式民主」の正体』では、中国共産党が「中国式民主」という産物を国内外にアピールしていることを取り上げた。中国は政治、人権、発展モデルといったものが、西側諸国の価値観と比較…
2021.3.23
中国共産党の高官が米国閣僚と対面式での会談を行った。そこで出席した中国の楊潔篪政治局委員は、米国側を強くけん制した。このところ、中国共産党が国内外においてしきりにアピールする概念がある。それが、「中国式民主」だ。この意味するところ…
2021.3.9
中国で全国人民代表大会(通称「全人代」)が開幕した。注目されていた点の一つが、国内総生産(GDP)の成長目標が公表されるかどうかだ。昨年は、コロナ禍の不安定な情勢を理由に公表されなかった。そうした中で李克強首相は、「+6.0%以上」と数…
2021.2.23
物議を醸してきた香港版「国家安全法」が施行されてからもうすぐ8カ月になる。香港は今、どのような状況にあるのか。筆者は自身の体験から、中国共産党の影響力が強まってきていることを感じている。香港の現状をレポートするとともに、今後、われ…
2021.2.9
ミャンマーで軍事クーデターが勃発した。同国と国境を接する中国の公式な対応は、違和感を覚えるほどシンプルなものだった。一方で、中国共産党は今回の軍事クーデターを、習近平率いる中国共産党の正統性を国内外でアピールするためにうまく利用す…
2021.1.26
米国でバイデン政権が発足した。トランプ政権時代に最悪の状態にまで陥った米中関係は今後どうなるのか。バイデン政権の対中政策を読み解くポイントは4つある。また、新政権の動向によっては、過去4年以上に米中関係が悪化する可能性も否定できない…
2021.1.12
2021年は中国共産党にとって、大きな節目の年である。中国共産党結党100周年を迎えるからだ。来秋には党の第20回大会が開かれる。習近平共産党総書記は、国内外のリスクや不確実性を封じ込め、党の正当性を死守すべく邁進するだろう。その際に課題…
2020.12.22
大ベストセラー書籍『ジャパン・アズ・ナンバーワン』(1979年)の著者で社会学者のエズラ・ヴォ―ゲル・ハーバード大学名誉教授が12月20日、逝去した。ヴォ―ゲル氏は日本語と中国語を自在に操り、現地の人々と交流し、研究を深めてきた。『ジャパ…
2020.12.15
先月25日、米大統領選挙から20日以上の時間を経て、習近平国家主席がジョー・バイデン氏に祝電を送った。その内容をひも解くと、中国共産党が抱く対米関係への「3つの本音」が透けて見えた。
2020.12.1
先月行われたAPEC首脳会議において、中国の習近平国家主席は環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)に初めて言及し、従来の立場よりも踏み込んだ意思を見せた。この姿勢の変化にはどんな意味があるのか。中国共産党のこ…
2020.11.17
「バイデン勝利」を中国はどう受け止めているのか。中国共産党が“バイデン政権”に対して抱く期待と危機感を明らかにしてみたい。
2020.11.3
10月26~29日に開催された、中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議(五中全会)。2016年~20年の5年間を総括し、次の5年に向けた国家戦略や政策方針が審議・採択された。ちょうど5年前に行われた全会と今回の内容を比較してみると、習近平政権の…
2020.10.20
今月14日、中国共産党の最高指導者である習近平総書記は深センで行われた式典に出席した。実は、習氏は8年前、共産党総書記の座に就いたばかりのときにもその地を訪れている。そのときの訪問が世間に与えた「印象」は、今回のそれとは全く異なるも…
2020.10.6
約1カ月後に迫った米大統領選。世論調査などではバイデン氏有利と見られているが、トランプ氏が逆転の切り札を持っているという推測も後を絶たない。では、中国は今回の米大統領選をどう見ているか。前回の“反省”を踏まえ、トランプ、バイデンど…
2020.9.22
中国国内では依然として問題が山積している。にもかかわらず、エリートや中産階級ですらなぜ自国の問題に目を向けようとしないのか。今回は、「中国人民たちは、なぜ習近平や中国共産党に反旗を翻さないのか」について考えてみたい。
2020.9.8
硬直化する米中関係。中でも中国共産党指導部が最も警戒するトランプ政権の動向が、中国共産党と中国人民の間柄を切り裂くというものである。しかし、そうした「切り裂き策」は、本当に中国人民の意識を変えることができるのだろうか。
2020.8.25
香港に駐在する中国共産党のある幹部との議論を通して、日本政府が香港情勢について懸念を表明していることについて、中国共産党は日本が強硬姿勢に転じたと感じていることがわかった。しかも、日本が米国に圧力を受けて強硬になったと考えているよ…
2020.8.11
香港情勢がコロナと政治の狭間で揺れている。林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官率いる香港特別行政区政府、そしてその背後で同氏、同政府を指揮する中国共産党指導部は、コロナ禍に便乗して民主派活動家や反中、反共感情の封じ込めようとしている…
2020.7.28
米中関係が迷走している。近年、貿易戦争、科学技術や国防要素をめぐる攻防、香港、新疆ウイグル、台湾問題、そしてコロナウイルスの発生源をめぐる口論など、両国関係は複合的、構造的に緊張の一途を辿ってきた。改善の突破口を見いだせない中、あ…
2020.7.14
最近、香港の知識層の間である本が注目を集めている。それは中国寄りの学者が書いた本で、5年前に出版されたものだ。その背景を探ってみると、そこには香港版国家安全法を制定、実施し、管理強化を進める中国本土の動きが透けて見える。香港の「北…
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