2020.2.25
新型肺炎は習近平にとって統治危機か、それとも正統性強化の契機か?
習近平総書記は新型肺炎を政権発足以来、最大の統治危機として認識している。最も重要な政治会議の一つである3月の全人代を延期する予定であることからも、如何に習近平が新型肺炎対策を重視しているかが分かる。ただ、その発言や施策を観察すると…
国際コラムニスト
加藤嘉一(かとう よしかず)
国際コラムニスト。楽天証券経済研究所客員研究員。1984年静岡県生まれ。2003年高校卒業後、単身で北京大学留学。同大学国際関係学院大学院修士課程修了。英フィナンシャルタイムズ中国語版コラムニスト、復旦大学新聞学院講座学者、慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、ハーバード大学ケネディ・スクール(公共政策大学院)フェロー、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院客員研究員、香港大学アジアグローバル研究所兼任准教授などを歴任。著書に『われ日本海の橋とならん』『中国民主化研究:紅い皇帝・習近平が2021年に描く夢』『リバランス:米中衝突に日本はどう対するか』(いずれもダイヤモンド社)など。中国語の著書も多数。
2020.2.25
習近平総書記は新型肺炎を政権発足以来、最大の統治危機として認識している。最も重要な政治会議の一つである3月の全人代を延期する予定であることからも、如何に習近平が新型肺炎対策を重視しているかが分かる。ただ、その発言や施策を観察すると…
2020.1.28
湖北省武漢市から広がったとされる新型コロナウイルスが中国全土を襲い、世界を震撼させている。今回の事態が2003年のSARSと比べてどこまで深刻なのかに関してはもう少し状況を見ていかなければ分からないだろうが、中国と感染病というテーマからす…
2020.1.14
20年1月11日、台湾は再び総統、立法委員ダブル選挙を迎えた。結果は蔡候補が台湾民主選挙史上最高記録となる817万票(獲票率57.13%)を獲得し、韓候補に圧勝した。今回の台湾総統選の結果を作り出した背景の根本が、北京に見いだせるのは火を見る…
2019.12.17
12月13日、米中貿易協定の第一段階の合意に至った。2019年の米中関係はこの貿易協定だけではなく、香港問題などもあり、激動を極めた。そんな1年を経て、中国側は米中国力対比と自国の国益に関する綿密な分析と評価に基づいて、対米政策において「…
2019.12.4
エズラ・ヴォーゲル・ハーバード大学名誉教授の来日を記念し、近著『リバランス 米中衝突に日本はどう対するか』も共に議論してまとめた加藤嘉一さんが、同著に詳しく出てこない直近の香港問題の本質や、これからの日本に向けてのエールについて聞…
2019.12.3
4年に一度行われる区議会選挙では、計18の選挙区、452の議席が争われた。今回は、「逃亡犯条例」改正を引き金に、「一国二制度」のあり方、香港社会の自由と民主主義、政府や警察の市民への対応、そして中国共産党の意図や出方などをめぐって発生し…
2019.11.19
11月2日、習近平本人が公の場で「民主」に言及した。これは非常にまれなことである。少なくとも筆者にとっては非常に新鮮に映った。中国民主化研究と題する本連載にとっても、貴重な素材として検証に値するものであるといえる。そこで、中国共産党…
2019.11.5
香港情勢が混乱から抜け出せずにいる。警察と市民の間の衝突は収まる気配はない。香港はどこへ向かっていくのか。前編に続き、香港で生まれ育ち、米英で教育を受けた気鋭の国際関係学者、オピニオン・リーダーである瀋旭暉(Simon Shen)氏へのイン…
2019.10.29
香港情勢が混乱から抜け出せずにいる。『逃亡犯条例改正案』を引き金に、週末の「反送中」運動はすでに20週連続で発生している。警察と市民の間の衝突は収まる気配はない。日本にとっても他人事ではない問題を、香港で生まれ育ち、米英で教育を受け…
2019.10.8
今、中国共産党や政府、軍の中で、米国や香港市民に対して強硬的な手段に出るべきだとの声が増えつつある。しかし、習近平はそれらの主張や世論に寄り添いつつもくみせず、対米関係と香港問題をある程度穏便に処理すること、そのためにある程度自制…
2019.9.24
前回コラムで扱ったように、香港市民はトランプ政権下における米国に最後の望みを託しているように見える。9月15日(日)に行われたデモ行進でも、至るところで星条旗が掲げられ、米国の国歌が流れていた。「逃亡犯条例」改正案を引き金に3ヵ月以上…
2019.9.12
日米中の「愛国」主義はどのように違うのか? 世界のリバランスに日本がどう立ち振る舞うべきか、東アジア研究の権威であるハーバード大学のエズラ・F・ヴォーゲル名誉教授がいま日本人に伝えたいことを語り尽くしていただいた新刊『リバランス 米…
2019.9.10
中国本土への容疑者の引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」の改正案をきっかけに、一連の抗議活動やデモ集会が行われて3ヵ月がたった。香港の林鄭月娥行政長官は条例を正式に撤回することを発表したが、デモは収まっていない。
2019.9.10
米国民が自信を失っている? 世界のリバランスに日本がどう立ち振る舞うべきか、東アジア研究の権威であるハーバード大学のエズラ・F・ヴォーゲル名誉教授がいま日本人に伝えたいことを語り尽くしていただいた新刊『リバランス 米中衝突に日本はど…
2019.9.5
日本が世界へ向けて発信する際に気を付けるべきこととは? 世界のリバランスに日本がどう立ち振る舞うべきか、東アジア研究の権威であるハーバード大学のエズラ・F・ヴォーゲル名誉教授がいま日本人に伝えたいことを語り尽くしていただいた新刊『…
2019.9.3
日本では平成に当たる直近30年を「失われた30年」という自嘲的なフレーズでよく表現するが、ヴォーゲル教授の評価とは? 世界のリバランスに日本がどう立ち振る舞うべきか、東アジア研究の権威であるハーバード大学のエズラ・F・ヴォーゲル名誉教…
2019.8.30
習近平が恐れる「ゴルバチョフ現象」を中国は乗り越えられるか。世界のリバランスに日本がどう立ち振る舞うべきか、東アジア研究の権威であるハーバード大学のエズラ・F・ヴォーゲル名誉教授がいま日本人に伝えたいことを語り尽くしていただいた新…
2019.8.28
中国は民主化に進むのか? 世界のリバランスに日本がどう立ち振る舞うべきか、東アジア研究の権威であるハーバード大学のエズラ・F・ヴォーゲル名誉教授がいま日本人に伝えたいことを語り尽くしていただいた新刊『リバランス 米中衝突に日本はどう…
2019.8.27
これまでは、香港警察が抗議者やデモ隊を強制排除するために放っていたのは、催涙弾やゴム弾であった。しかし、今回は中国大陸側(九竜半島)に位置する?湾地区で、警察がついに所持していた拳銃を発砲した。
2019.8.26
習近平はトウ小平との比較においてどのように評価すべきか? 世界のリバランスに日本がどう立ち振る舞うべきか、東アジア研究の権威であるハーバード大学のエズラ・F・ヴォーゲル名誉教授がいま日本人に伝えたいことを語り尽くしていただいた新刊…
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