西濵 徹

西濵 徹

第一生命経済研究所 経済調査部 主席エコノミスト

にしはま・とおる/2001年一橋大学経済学部卒。同年国際協力銀行(JBIC)入行、ODA部門(現・国際協力機構[JICA])の予算折衝や資金管理、アジア向け円借款の案件形成・審査・監理、アジア・東欧・アフリカ地域のソブリンリスク審査業務を担当。2008年第一生命経済研究所入社。主任エコノミストを経て2015年4月より現職。担当はアジアをはじめとする新興国のマクロ経済及び政治情勢分析。著書に『ASEANは日本経済をどう変えるのか』。

ブラジル中銀は利下げ継続でもタカ派寄りに修正、「レアル安」で迫られる緩和ペース鈍化
西濵 徹
景気減速とともに、インフレ率も低下してきたブラジル経済。中央銀行は昨年8月以降利下げに転じた。しかし、ここにきて米国の利下げが後ずれするとの観測の強まりもあり、ドル高レアル安が進行、緩和ペースの鈍化を迫られている。
ブラジル中銀は利下げ継続でもタカ派寄りに修正、「レアル安」で迫られる緩和ペース鈍化
タイ経済は内外需振るわず力強さ欠く、政府の利下げ圧力がバーツ相場の不安材料に
西濵 徹
タイ経済が停滞している。インフレ抑制のための金融引き締めで多額の債務を抱える家計部門の消費は振るわず、輸入の増加、海外旅行の増加で外需も不振である。景気浮揚を図りたいセター政権は、中央銀行への利下げ圧力を強めることになるだろう。
タイ経済は内外需振るわず力強さ欠く、政府の利下げ圧力がバーツ相場の不安材料に
中国経済は不動産・株価が低迷し物価も下落、成長率は目標達成も「デフレ」の瀬戸際
西濵 徹
2023年の中国経済の実質経済成長率は、政府目標の5%前後を上回った。しかし、不動産不況は続き、株価も低迷し、物価は下落に転じつつある。政府は、株価維持政策に踏み切るなど対策に躍起だが、デフレの瀬戸際から脱し切れていない。
中国経済は不動産・株価が低迷し物価も下落、成長率は目標達成も「デフレ」の瀬戸際
2024年のベトナム経済「6%成長」実現なるか、23年は政府目標未達も心配は無用な理由
西濵 徹
ベトナム経済は2022年に15年ぶりの高成長を記録したが、23年は5.05%と減速し政府目標である6.5%を下回った。24年は下回る見通しだが、過度に悲観するほど状況は悪くない。経済状況を詳細に検証する。
2024年のベトナム経済「6%成長」実現なるか、23年は政府目標未達も心配は無用な理由
#18
24年の新興国経済「債務負担増大」が家計の重しに、台湾・トルコ・インド・南米の選挙も要注目
西濵 徹
一部の新興国が通貨安懸念から再利上げに追い込まれるなど、難しい対応を迫られた2023年の新興国経済。底入れの兆しがある一方、「外需の押し上げ」も限定的とみられるため、24年も難しい舵取りが続きそうだ。また、24年の新興国は選挙ラッシュの1年でもあり、政策の変化にも注意したい。第一生命経済研究所の西濵徹氏に23年の新興国経済について解説してもらった。
24年の新興国経済「債務負担増大」が家計の重しに、台湾・トルコ・インド・南米の選挙も要注目
インド経済は一進一退でもプラス成長継続、「前年同期比」というトリックの実態
西濵 徹
インド経済は、前年同期比ベースの統計を見る限り、7%を超す高成長を続けている。しかし、前期比でみればマイナス成長も記録している。モディ政権は2024年の総選挙に向けて景気刺激策を講じるが、実態は一進一退の状態といえそうだ。
インド経済は一進一退でもプラス成長継続、「前年同期比」というトリックの実態
フィリピン経済は内需拡大で底入れも、成長率「6~7%目標」達成は微妙
西濵 徹
在庫調整の進展に加え、インフレ鈍化と海外移民労働者からの送金に支えられた堅調な消費と設備投資の底堅さでフィリピン経済は底入れしつつある。ただ、政府が目標とする2023年の成長率6~7%の達成はハードルが高いだろう。
フィリピン経済は内需拡大で底入れも、成長率「6~7%目標」達成は微妙
南アフリカで電力不足が深刻化、インフレ再燃リスクもくすぶり景気の不透明感強まる
西濵 徹
南アフリカ経済は、足元はインフレ率も低下しプラス成長を続けている。しかし、折からの電力不足は景気の足を引っ張り続けている。加えて、通貨安、食料インフレ、財政悪化懸念が重なり、先行き不透明感が強まっている。
南アフリカで電力不足が深刻化、インフレ再燃リスクもくすぶり景気の不透明感強まる
ブラジル経済や通貨レアルは底入れも財政悪化、インフレ再燃など懸念材料山積み
西濵 徹
ブラジル経済は回復を続け、インフレも頭打ちしてきた。しかし、原油市況などの高止まりでインフレ再燃がくすぶる上に、ルラ政権のバラまきによる財政悪化の公算が大きくなるなど、懸念材料は山積みである。
ブラジル経済や通貨レアルは底入れも財政悪化、インフレ再燃など懸念材料山積み
メキシコ「高過ぎるペソ」の苦悩、景気底入れも移民送金目減りで内需の足かせに
西濵 徹
米中摩擦の激化などにより生産拠点のメキシコ・シフトが進んでいることもあり、メキシコの景気は回復に向かっている。しかし、インフレ抑制のため大幅な利上げをしたことで通貨ペソの相場は7年半ぶりの高水準となり、移民送金の目減りなどその弊害に悩まされつつある。
メキシコ「高過ぎるペソ」の苦悩、景気底入れも移民送金目減りで内需の足かせに
トルコ「リラ安」歯止めかからず、中銀新体制で3年ぶり利上げも険しいリラ復権の道
西濵 徹
エルドアン大統領が再選されたトルコ。足元の景気は回復の動きをみせる。ただし、新たに任命された財務相、中央銀行総裁の下で3年3カ月ぶりの利上げに踏み切った。景気を崩さずにインフレを抑制し、通貨リラを復権させることができるか。その道は険しそうだ。
トルコ「リラ安」歯止めかからず、中銀新体制で3年ぶり利上げも険しいリラ復権の道
ロシア経済の「中国経済圏入り」が着々と進行、大幅なマイナス成長は回避
西濵 徹
2022年のロシア経済は大幅なマイナス成長を回避した。欧米諸国中心の経済制裁が続く中、新興国への原油輸出や第三国経由での制裁の“抜け穴”を利用し、経済は一応平静を保っている。しかし、人民元経済圏化は着実に進んでいる。
ロシア経済の「中国経済圏入り」が着々と進行、大幅なマイナス成長は回避
オーストラリア経済に高まるスタグフレーション懸念、豪ドルは対円では上昇か
西濵 徹
オーストラリア経済のインフレは沈静化せず、RBA(オーストラリア準備銀行)は利上げをいったん休止したものの、再利上げに追い込まれた。一方、物価高と金利高の共存と中国など海外経済頭打ちで景気は減速する公算がある。いわゆるスタグフレーション懸念が高まっている。
オーストラリア経済に高まるスタグフレーション懸念、豪ドルは対円では上昇か
タイ経済は中国「ゼロコロナ終了」で底入れ、総選挙で政局混沌もバーツ相場の影響小
西濵 徹
タイ経済が底入れしつつある。ドル高が一服し、バーツ相場が持ち直し、インフレが鈍化している。個人消費が上向き、中国のゼロコロナ政策終了で輸出や観光客数も回復している。アジア通貨危機時と違い、外貨準備も危機への耐性が十分とされる水準を確保している。
タイ経済は中国「ゼロコロナ終了」で底入れ、総選挙で政局混沌もバーツ相場の影響小
タイ経済は中国「ゼロコロナ終了」で底入れ、総選挙で政局混沌もバーツ相場の影響小
西濵 徹
商品市況高騰と通貨ウォン安で韓国経済はインフレ率が上昇し、中央銀行は21年8月以降利上げを継続してきた。しかし、依然目標とする2%を上回っている。利上げによる景気抑制に加え、世界経済の減速懸念が韓国経済の足かせとなっている。
タイ経済は中国「ゼロコロナ終了」で底入れ、総選挙で政局混沌もバーツ相場の影響小
インド経済「22年ぶり高成長」の期待と現実、人口世界一で注目もくすぶる課題
西濵 徹
インドは総人口が今年中にも中国を上回り、世界一になる見通しだ。今後も高成長への期待は高いものの、実は課題も少なくない。そこで定量データから多角的にインド経済の実態をひもとき、虚実を浮き彫りにした。
インド経済「22年ぶり高成長」の期待と現実、人口世界一で注目もくすぶる課題
インドネシア経済「9年ぶり」高成長、それでも先行き鈍化の公算が大きい理由
西濵 徹
インドネシア経済は2022年に5%超の成長率を記録し、9年ぶりの高成長となった。しかし、現状を詳細に分析していくと、23年の成長率は鈍化が避けられそうにない。内需、外需共に景気の足を引っ張りそうな材料が少なくない。
インドネシア経済「9年ぶり」高成長、それでも先行き鈍化の公算が大きい理由
米中摩擦「漁夫の利」のベトナム経済、22年は25年ぶり高成長も23年は減速
西濵 徹
ベトナムの2022年の実質経済成長率は8.02%と、1997年以来の高い伸びとなった。しかし、23年は一転、大幅に減速しそうだ。インフレの高進による物価高・金利高で消費が冷え込み、インフレ抑制のための利上げで海外経済が減速することが輸出の足かせとなる。
米中摩擦「漁夫の利」のベトナム経済、22年は25年ぶり高成長も23年は減速
ブラジルの政権交代が経済の勢いを失わせ、通貨や株価の上値を抑える理由
西濵 徹
ブラジル大統領選挙の結果、ルラ氏が大統領の座に返り咲く。ルラ新政権の政策を市場は懐疑的に見ており、政策への懸念が景気の先行きにも影を落としている。なぜ、新政権の政策が嫌気されるのかを検証する。
ブラジルの政権交代が経済の勢いを失わせ、通貨や株価の上値を抑える理由
メキシコ「政策金利10%」でタカ派姿勢維持も、利上げペース鈍化が招くペソ安リスク
西濵 徹
メキシコ経済は拡大が続き、コロナ前の水準を回復した。タカ派に傾斜したFRB(米連邦準備制度理事会)に追随する形で中央銀行は利上げを継続してきた。ここにきて利上げペース鈍化の公算が出てきているが、拙速なペース変更は通貨安、インフレ再燃を招きかねない。
メキシコ「政策金利10%」でタカ派姿勢維持も、利上げペース鈍化が招くペソ安リスク
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