重石岳史
第5回
伊藤忠商事は昨年、8年間の長きにわたって社長を務めた岡藤正広氏が会長最高経営責任者(CEO)に退き、鈴木善久氏が社長最高執行責任者(COO)に就いた。異能の商人の後継に指名された鈴木氏の使命は、総合商社のデジタル化という難題だ。

第4回
三井物産の源流は、1876年に世界初の総合商社として誕生した旧三井物産にある。その指揮を執ったのは若干27歳で初代社長に就いた益田孝氏。戦後の財閥解体を経て、ビジネス環境が大きく変わった現代においても、三井物産には創業以来のDNAが受け継がれていると、安永竜夫社長は説く。

第3回
三井物産の安永竜夫社長は2015年、同社史上最年少の54歳で社長に抜擢された。「ジャングルガイド」を自称する若き社長は、伝統的な総合商社のビジネスモデルの変革を急いでいる。

高収入エリートの象徴である「商社マン」。就職人気ランキングでも常に上位に来る。そんな商社の出世の法則はどうなっているのだろうか。

砂糖はいつから、日本人に悪者扱いされるようになったのだろう。貴重なエネルギー源である砂糖の消費量は世界的には増加傾向だが、国内では昨今の糖質制限ブームで「砂糖=健康の敵」というイメージがすっかり定着し、人々の食事から排除される対象となってしまった。

スポーツ用品大手のデサントの経営陣が6月予定の株主総会を経て刷新される。筆頭株主の伊藤忠商事が敵対的TOB成立で関与を強めるが、騒動の発端となったデサントの課題を解決できるかは不透明だ。

昭和末期の1987年3月。首都圏限定で発売されたあるビールが、業界の歴史を変えた。「辛口」という全く新たな味や価値観を打ち出し、爆発的なヒットを記録したアサヒスーパードライだ。

欧州連合(EU)欧州委員会は3月20日、米グーグルに対し、インターネット広告の分野でEU競争法(独占禁止法)に違反したとして14億9000万ユーロ(約1900億円)の制裁金を科した。インターネット検索などを通じて個人データが「GAFA」と呼ばれる巨大デジタルプラットフォーマーに集中する現状には、日本の公正取引委員会も問題視しており、実態解明に乗り出した。

デジタルプラットフォーマーに対する大規模かつ包括的な初の実態把握調査に乗り出した公正取引委員会。“市場の番人”が見据えるのは、データの世界における競争阻害行為の排除だ。

国内最大の飲料会社、コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスの足元が揺らいでいる。豪雨被災の不運だけでなく、市場の構造的な変化にも対応し切れていない。

毎年10%増の成長が見込まれるアジアのヘルスケア市場において、三井物産の存在感が一段と増すことになりそうだ。先月末、物産は約2300億円の巨費を投じ、マレーシアの病院大手IHHヘルスケアに追加出資することを決めた。

ゴーンCEO解任へ、注目の後継候補はミシュランの「後輩」
仏ルノー・日産自動車・三菱自動車の会長を兼務するカルロス・ゴーン氏が自らの報酬を過少申告した疑いがあるとして、東京地検特捜部が金融商品取引法違反の容疑で事情聴取を始めたとの報道が出ている。実際に、逮捕となれば後継人事に焦点が当たることは必至。ここでは「週刊ダイヤモンド」が2018年4月に後継候補について報じた記事を再掲する。

仏ルノー・日産自動車・三菱自動車の会長を兼務するカルロス・ゴーン氏が自らの報酬を過少申告した疑いがあるとして、東京地検特捜部が金融商品取引法違反の容疑で事情聴取を始めたとの報道が出ている。容疑が固まり次第逮捕する方針という。過少に申告した金額は億単位にのぼるとされる中、ゴーン氏の高額報酬について「週刊ダイヤモンド」が2018年7月に報じた記事を再掲する。
