2024.3.24 ギリシャ悲劇のごとく消えた2つの欧州像、ドロールとショイブレが遺したもの 「父が娘に語る経済の話」の著者バルファキス氏による連載。今回のテーマは、昨年末亡くなった2人の大物政治家の相克から読み解く欧州分断の物語です。真逆の欧州像に共通するユーロ圏の構造的欠陥とは?
2023.11.22 ビッグテック規制が失敗する、これだけの理由 GAFAをはじめとするビッグテックは、私たちがこれまで目にしてきたトラストやカルテル、コングロマリットとはあまりにも異なるため、同じように規制するのは不可能だ。
2023.8.16 欧州を破壊した緊縮財政、最悪のタイミングで復活へ 『父が娘に語る経済の話』の著者バルファキス氏による連載。今回のテーマは、欧州における緊縮財政復活の足音です。最悪のタイミングで繰り返される欧州指導者層の過ちとは?
2023.7.11 新たな抗生物質を生み出すAI、組合つぶしの刺客にもなる恐れ 「父が娘に語る経済の話」の著者バルファキス氏の連載。今回のメインテーマは、人工知能(AI)の闇です。AI革命の進展で、プレカリアート(不安定な労働者階級)が失いかねない最後の砦とは?
2023.6.26 「中央銀行デジタル通貨」を恐れるのは誰か 金融機関の破綻処理コストを小さくし、メガバンクの肥大化も防げる――中銀デジタル通貨はそんな存在となり得るが故に、ウォール街の恐怖心をあおっているという。
2023.6.9 クラウド資本発「自分らしくあれ」の大号令が招いたリベラルな個人の奇妙な死 巨大IT企業の隆盛に伴い形成されたクラウド資本が「自分らしくあれ」と言い始めたとき、皮肉なことに、我々は自分らしさを失ったのかもしれません。
2023.5.5 銀行は「炎上」させておけばいい、代替システムのすすめ 「父が娘に語る経済の話」の著者バルファキス氏による連載。今回のテーマは、欧米で燻(くすぶ)る金融システム不安です。銀行のありようを常々批判している同氏が考える代替システムとは?
2023.2.27 クラウド資本競争に乗り遅れた欧州が直面する「脱工業化」の厳しい現実 「父が娘に語る経済の話」の著者バルファキス元ギリシャ財務相による連載。今回のテーマは、米国のクラウド資本に圧倒される欧州産業です。日本にとっても人ごとではありません。
2023.1.5 この世界で左派に残された道はあるか?イラン抗議デモに学ぶべきこと 西側諸国の左派には幻滅してきたと嘆くバルファキス元ギリシャ財務相。迷走に終止符を打ちたいならば、イラン全土に広がる抗議デモに目を向け、連帯すべきだと説きます。
2022.12.31 ツイッター騒動に隠れたマスク氏の野望、テクノロジー封建領主への道 ビジネス界の異端児イーロン・マスク氏はなぜ日本円にして6兆円もの大枚をはたいてツイッターを買収したのでしょうか?筆者は、テクノロジー封建領主になるために残された唯一の入り口だったからだと分析します。
2022.9.26 虚妄の「電力市場」を今こそ廃止すべき理由 電力価格の記録的な高騰が続く欧州。その電力セクターは、自然独占の状態に仮想の市場を接ぎ木した場合に生じる失敗の代表例だと、筆者は分析します。
2022.7.19 インフレ放置か連鎖破綻か、西側が明け暮れたパワーゲーム失敗の代償 西側諸国の政府当局は、無理な選択を迫られている。巨大企業や国家でさえ連鎖破綻へと追い込むのか、それともインフレを野放し状態にしておくのか。
2022.6.8 ウクライナの対ロシア最終勝利は妄想、和平プロセスに必要な3つの内容 ヒトラーとの交渉を否定することは、進歩主義者たちの道徳的な責務でした。しかし今、「プーチンのロシア」に対する軍事的な最終勝利を目指し、交渉による即時講和を否定することは重大な過ちだと筆者は問題提起します。
2022.5.6 マクロン勝利はポピュリズム敗北にあらず、仏大統領選の世界への教訓とは? 極右ポピュリストのルペン氏を破り再選を果たしたマクロン仏大統領ですが、「左でも右でもない」呪文を唱える中道派の政治家にありがちな落とし穴にはまっていそうです。
2022.4.14 ロシアの富豪だけが「オリガルヒ」と呼ばれる不可解 ロシアのウクライナ侵攻後、西側はオリガルヒ(ロシア新興財閥)への制裁を強めています。しかし寡頭制を意味するギリシャ語にちなむオリガルヒは、ロシアだけの問題ではありません。
2022.2.10 ユーロはいかに欧州を分断したか、格差拡大を招いた通貨統合の罪と罰 紙幣・硬貨流通20周年を迎えたユーロ。期待された域内のコンバージェンス(収れんや格差縮小)は促進されず、むしろダイバージェンス(かい離や格差拡大)の悪化をもたらす存在になってしまっている。背景には、そもそもの設計ミスがある。