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日経平均株価はチャートが劇的に改善して「上昇トレ
ンド」に転換! 大型株は積極的に押し目を拾う“逆張り
戦略”が有効だが、小型株は調整中なので慎重に!

2023年11月7日公開(2023年11月7日更新)
藤井 英敏
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米国では、インフレ率が落ち着く傾向にあることから
FRBは2会合連続での金利の引下げの据え置き!

 FRBは10月31日~11日1日に開いたFOMCで、市場の大方の予想通り、フェデラルファンド金利(FFレート)の誘導目標を5.25~5.50%で据え置きました。政策金利の据え置きは、9月に続き2会合連続となります。

 FRBのパウエル議長はFOMC後の記者会見で「労働市場はまだ逼迫しているが、需要と供給のバランスは改善傾向にある」「インフレ率は昨年半ばから落ち着く傾向にあり、今年の夏にはかなり良好な数値が示された」「最も重要なのは、米国債の金利上昇は、家計や企業の借り入れコストの上昇につながっていることだ。こうしたことは経済活動の重荷となる」「今後も潜在成長率を上回る経済成長が続き、労働市場が再びひっ迫する新たなデータがあれば、さらなる金融引き締めが正当化される可能性がある」などと述べました。

 FRBの利上げは2022年3月以降、合わせて11回に及びます。また、現在の5.25~5.50%の幅の政策金利は、2001年以来、22年ぶりの高い水準です。さすがに短期間でここまで急ピッチに利上げしたことで、米国のインフレは落ち着く傾向が続いています。また、FRBによる金融引き締めが長期化するとの観測から、米国の長期金利が上昇し、その結果として家計や企業の借り入れコストが増えて負担となっています。この長期金利の上昇が追加利上げの代替となっているため、市場では「FRBの利上げは打ち止め」との見方が強まっています。

 一方、11月3日発表の10月の米・雇用統計では、非農業部門の就業者数の伸びが15万人増と市場予想の17万人増を下回り、6月以降で最低の水準にとどまりました。また、失業率は前月比0.1ポイント上昇して3.9%となり、2022年1月以降で最高の水準となりました。全米自動車労働組合(UAW)によるストライキの影響があるとはいえ、米国の労働市場の逼迫感は非常に高い確率で緩和されていると見てよさそうです。

 さらに、労働者の平均時給は前年同月比4.1%、前月比0.2%と、それぞれ増加したものの、2021年半ば以降で最も小幅な伸びとなりました。つまり、賃金インフレも鈍化傾向にあります。

 このような状況を反映して、米国では「株高・債券高(利回り低下)」が発生中です。11月7日に3年債、8日に10年債、9日に30年債と国債の入札が相次ぐこともあり、6日の米国10年債利回りは前週末比0.07%高い4.64%で取引を終えました。

■米国10年債利回りチャート/日足・3カ月
米国10年債利回りチャート/日足・3カ月米国10年債利回りチャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 しかしながら、前週末の11月3日には4.48%と、9月下旬以来の低水準をつける場面がありました。この長期金利の低下を好感し、米国の株式市場は堅調に推移しています。6日のNYダウは6日続伸し、前週末比34.54ドル高の3万4095.86ドルと、9月20日以来の高値で取引を終了。また、ナスダック総合株価指数は7日続伸し、同40.50ポイント高の1万3518.78ポイントでした。ナスダック総合株価指数の7日続伸は、2023年1月以来のことです。

■NYダウチャート/日足・3カ月
NYダウチャート/日足・3カ月NYダウチャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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■ナスダック総合株価指数チャート/日足・3カ月
ナスダック総合株価指数チャート/日足・3カ月ナスダック総合株価指数チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 やはり、長期金利の低下は、高PERのハイテク株・グロース株に対して「極めてポジティブに作用」するのでしょう。

日経平均株価は堅調に推移してチャートが大幅に改善!
25日移動平均線が上向きになったことで調整局面は終了か

 そして、米国の「株高・債券高(利回り低下)」を好感する格好で、日本株も堅調です。具体的には、日経平均株価が、10月30日の3万538.29円を直近安値に急騰しています。

 11月6日の終値は前週末比758.59円(2.37%)高の3万2708.48円と、大幅に4日続伸しました。4日間の終値ベースでの値上がり幅は2011.52円、値上がり率は6.55%に達しました。この短期急騰で、5日移動平均線(6日時点3万1563.16円)、25日移動平均線(同3万1484.74円)、そして、75日移動平均線(同3万2160.28円)といった、短期・中期の重要なテクニカル上の上値抵抗線をあっさり上抜きました。翌11月7日の終値は436.66円(1.34%)安の3万2271.82円と反落しましたが、依然としては5日・25日、75日移動平均を上回っています。

■日経平均株価チャート/日足・3カ月
日経平均株価チャート/日足・3カ月日経平均株価チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 この4日間でチャートが劇的に改善しました。当然、需給も大幅に改善したと見てよいでしょう。

 なお、11月6日には、日経平均株価の25日移動平均線が10月2日以来、23日ぶりに上昇転換しました。。日経平均株価が25日移動平均線を上回り、かつ25日移動平均線自体が上向きの状況」になったことで、調整局面は終了したと考えます。

 今後に関しては日経平均株価が25日移動平均線を下回り、かつ25日移動平均線自体が下向きの状況」になるまでは、今回発生した上昇トレンドは続くと見ています。

 一方、11月6日の東証グロース市場指数は、前週末比34.21ポイント(4.01%)高の887.31ポイントと、大幅に続伸。翌7日は、前日比0.26ポイント(0.03%)安い887.05ポイントと、わずかに反落しました。

■東証グロース市場指数/日足・3カ月
東証グロース市場指数/日足・3カ月東証グロース市場指数/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 テクニカル的に見ると、5日移動平均線(7日時点で875.87ポイント)、25日移動平均線(同862.58ポイント)は上回っていますが、75日移動平均線(同927.18ポイント)は下回っています。また、25日移動平均線は29日連続で下降しました。ちなみに同線は、7月18日から9月21日まで46日連続で下降しました。ここから、非常に長い期間の調整が続いている様子が窺えます。

 今後、「東証グロース市場指数が25日移動平均線を上回り、かつ25日移動平均線自体が上向き」の状況に変化するまでは、現在進行中の調整が続くと見ています。ただし、同指数に関しては、11月7日時点で、5日移動平均線が3日連続で上昇しました。このため、5日移動平均線が下向きに転じるまでは、グロース株に関しても、リバウンド(自律反発)が十分に期待できる状況になったとも見ています。

「積極的にリスクを取って、儲けること」を最大目標に
日本市場では大型株の「逆張り戦略」がおすすめ!

 以上のことから、大型株に関しては、日経平均株価のチャートが劇的に改善したことを根拠に、今後は、押し目では売り方の買い戻しや、出遅れた投資家の買いが見込めると考えます。ただし、目先は短期的なテクニカル上の過熱感があることは事実です。よって、高値での飛びつき買いは避けて、押し目を丁寧に拾う「逆張り戦略」をおすすめします。

 一方、小型グロース株については、現時点で、東証グロース市場指数のチャートが劇的に改善したとは言いがたいため、ロスカットを厳格化したうえでのリバウンド狙いで買い向かう戦略(割り切り買い戦略)を推奨します。

 日本株については、9月下旬以降、非常に難易度の高い相場が続いていましたが、現在は投資環境が劇的に改善し、難易度が大幅に低下したと認識しています。このため、従来までの「生き残る」ことを最優先にした消極的な運用スタンスから、「積極的にリスクを取って、儲けること」を最大目標にしてください。ぜひとも「積極投資、積極投資、積極投資」で相場に臨んでください。
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