第2に、炎上参加者の代表的な属性として、「男性である」「若い」「子持ちである」「年収が多い」「ラジオ視聴時間が長い」「ソーシャルメディア利用時間が長い」「掲示板に書き込む」「インターネット上でいやな思いをしたことがある」「インターネット上では非難しあって良いと考えている」といったものが得られた。一方、学歴やインターネット利用時間といった属性は、炎上参加行動に有意な影響を与えていなかった。

◇炎上の捉え方と予防方法

 炎上は、ごく一部の人が書き込んでいるに過ぎない。炎上に書き込んだことがある人は、インターネットユーザ全体から見ても少なく、インターネット上で非難しあってよいと考えている人に限られる。したがって、炎上して多くの罵倒を浴びせられたとしても、別段気に病む必要はないだろう。炎上を過剰に気にしてインターネット上の情報発信を控える必要もない。

 また、予防をするにあたっては、情報発信のメインターゲットとなる人の、性別、子どもの有無、年齢などの属性を踏まえるべきである。例えば、女性向け商品の宣伝は男性向けのものに比べ炎上する可能性が低いことが予想される。しかし一方で、知識層や富裕層をターゲットにしたサービスや商品の場合、炎上対策は十分に行っておかなければならない。

【必読ポイント!】
◆炎上参加者はどのぐらいいるのか
◇なぜ参加者を調べるのか

 果たして炎上参加者はネット全体の中でどれくらいの比率を占めるのか。もしネット上の2~3割の人が炎上に参加した経験があるならば、炎上は人間というものにある程度普遍的についてまわる性質である。ゆえに、社会は炎上を抑制しながらもある程度は受け入れ、これとつきあっていくほかない。

 しかし、炎上参加者が数%以下のごく一部であるなら、炎上の抑止対策をとることに意味が出てくる。多くの人が行うことと、ごく一握りの人だけが行うことでは、原因も異なれば対策も異なる。炎上参加者がどれくらいいるのかは、議論の重要な前提条件である。

◇炎上参加者はごく一握り

 現役の炎上参加者にターゲットを絞ると、インターネットユーザの0.5%程度の割合であり、炎上事件1つあたり、0.00X%のオーダーであることがわかった。このことから、1つの炎上事件当たりの参加者は、数千人程度と見積もることができる。

 このうち、9割以上が一言感想を述べる程度であって、当事者に直接攻撃することはない。また、複数回書き込みをしていて、直接攻撃の予備軍と考えられる人は、このなかのさらに数%にとどまり、人数に換算すればわずか数十人~数百人程度である。つまり、炎上はごく少数の、それも固定した人が起こしていることになる。

 書き込みを繰り返す攻撃者はきわめて少数であるため、統計的調査は困難である。ただ、ルポライターの記事などわずかな事例からそのプロファイルをうかがうことができる。それらによれば、このような攻撃者は、コミュニケーション能力に難があり、通常の対話型の議論をすることが難しい人であることが予想される。