パジャマを着るだけで、睡眠の質は上がる

 そしてパジャマも大切な寝具のひとつである。あなたは、普段どのような服を着て、寝ているだろう?Tシャツやジャージ、スウェットという人が多いのではないか。
 しかし、そのような「部屋着」で寝てはいけない。睡眠の質が落ちる可能性があるからだ。

 質の高い睡眠を得るためには、リラックスできる服装であることが重要だ。
 そのためにはまず、体を締め付けないほうがよい。この点、部屋着は首元や袖口などを締め付けていることが意外と多い。
 また、冷える時期に着る部屋着は、ふとんを掛けて寝るには厚手のものが多く、眠ってから体が熱を持ちすぎたり、ごわごわとした感覚を得て目覚めてしまうことも少なくない。

 パジャマと部屋着での睡眠効率の差について、興味深いデータがある。
 ワコールとオムロンヘルスケアが共同で行った実験によると、スウェットやジャージなどの部屋着で寝た期間、夜中に目覚めた回数の平均は3.54回だった。一方、パジャマを着用して寝た期間の回数は、平均3.01回となった。
 パジャマ着用の有無で、夜中に目覚める回数が約15%も変わったのだ。

 また、部屋着でふとんに入ったときの入眠までの時間が平均47分だったのに対し、パジャマ着用でふとんに入ったときの入眠までの時間は平均38分。約9分の時間が短縮されたこともわかっている。

 今回紹介したように、いつもの寝具をちょっと変えるだけでも、睡眠の質は上げられる。ぜひ週末に、寝具の見直しをしてみよう。