その後、腸温活のための朝食セットを注文する。セットのメインはフジッコが販売している具だくさんの「朝のたべるスープ」。市販されている7種類の中から、じゃがいも、にんじん、レッドキドニー(赤いんげん豆)、白いんげん豆、はだか麦、胚芽押麦など野菜、豆類、雑穀が豊富に入ったミネストローネが提供された。スープがトロッとしていて、食べごたえがあり、じんわりとお腹の辺りが温まっていく。

朝の具だくさんスープで仕事が捗る新習慣「腸温活」とはサーモグラフィで体の表面温度を測ると、当初は31.2度(左)だったが、具だくさんスープを飲んだ後は34.7度(右)に上昇した。

 食後に再度サーモグラフィで体の表面温度を測ってもらうと、最大温度が34.7℃に上昇していた。

朝の具だくさんスープで仕事が捗る新習慣「腸温活」とは腸温活のイベントに参加した川原崎さん。朝、スープを食べると、体のスイッチが自然に入ると言う。

 体がポカポカして、心なしか頭もスッキリしてきた気がする。テーブルに同席した会社員の川原崎利信さん(35歳)に話を聞くと、普段から朝食で温かいスープを食べる習慣があり、特に前日からの疲れが抜けていない朝は、具が多く入ったスープを食べると言う。

「具だくさんのスープを食べると体のスイッチが自然に入り、出勤途中の電車の中でも体全体が温まっている状態を維持できます。会社に着いたら仕事モードにすぐに切り替えられ、仕事がはかどります」

体温が低いと血液がドロドロ
だるさの原因にも…

 なぜ、朝温かいスープを食べると良いのか。東京有明医療大学の川嶋朗教授はこう話す。

「朝は起きている中で最も体温が低い。体温が低いと血液がドロドロになって血流が悪くなり、それがだるさの原因にもなります。それに対し、温かいスープで腸が温まると、血液も温まってサラサラになり、血の巡りが良くなるのです。血液は体中に酸素や水分、栄養分を運ぶ役割があるため、血の巡りが良くなれば、必然的に体や頭の働きが活発になります」

 基本的に体温は、日中にどんどん上昇する。朝、体温のベースアップができれば、それに上乗せされていくため、普段より高い体温で活動することができるとも言う。つまり、朝の調子が良くなるだけでなく、一日中いつもよりパフォーマンスが上がることも期待できそうだ。

 朝に食べるスープのポイントは、「温かさ」に加えて、「野菜、豆類、雑穀など食物繊維が豊富で具だくさんである」こと。「具が多ければたくさん噛まざるを得ない。噛むことで“神経ヒスタミン”という物質が分泌され、体内で熱産生のスイッチが入るため、体を温めることにつながる。さらに、スープにとろみがあれば、温かさを維持したまま体を通っていくため、じっくりと体を温められる」(同教授)

 川嶋教授によれば、1度の食事で縄文人は約4000回、鎌倉時代は約2500回、戦前でも約1500回、それぞれ噛んでいたそうだが、現代人は非常に少なく約600回という。具だくさんスープなら、噛む回数が自然と増え、熱産生効果も得やすくなるというわけだ。