上昇志向が強い「達成者タイプ」は、休息の時間が重要

伝え方を意識すれば、性格も変えられるのか?!坪田信貴(つぼた・のぶたか)坪田塾 塾長。これまでに1300人以上の子どもたちを個別指導し、心理学を駆使した学習法により、多くの生徒の偏差値を短期間で急激に上げることで定評がある。「地頭が悪い子などいない。ただ、学習進度が遅れているだけ。なので、遅れた地点からやり直せば、低偏差値の子でも1~2年で有名大学、難関大学への合格は可能となる」という信念のもと、学生の学力の全体的な底上げを目指す。

佐々木 自分自身をどういうふうに扱えばいいのかも書かれているのですが、僕のタイプである「達成者タイプ」「統率者タイプ」で言うならば、「対人関係を重視したほうが幸福感につながりやすい」とあって、すごく大きな発見が得られました。実際、「今月は結構人と会ってコミュニケーションできたな」という月と、「忙しくてあまり人と会えなかったな」という月とでは、自分自身が感じる幸福感が全然違うんですよね。前者のほうが、とても幸せだと感じられていて。…なので、坪田さんの本を読んで、「やっぱりそうなんだ。ちゃんと人と会わなくては」と再確認できました。…まだまだたくさん、すごいなと思う点があるんですけど、言っていいですか?

坪田 ありがとうございます。すみません、ハイ(笑)。

佐々木 達成者タイプはストレスをため込みがちだから、大切なのは休憩。瞑想や丹田を意識した呼吸法がオススメ…ともありました。すごく具体的に書かれていて、わかりやすかったです。「あの時期は、休息できていなかったから、あまりうまくいかなかったんだな」と思い当たることがありました。そのころを振り返ると、だいぶ心がすさんでいたな…と。

坪田 佐々木さんがすさんでいるなんて、全然イメージが湧かない(笑)。

佐々木 そういう時もありますよ(笑)。僕、ビジネス書大好きなのでいろいろな本を読むのですが、どの本でも学びは深いんですけれど、具体的な行動に移しやすいものと移しにくいものがあるんですね。坪田さんの本はどれも、具体例がたくさん入っているから、すごく行動に移しやすいんです。

坪田 佐々木さんは言葉のプロですから…僕が言うのもなんですけれど、ちゃんと読み込んでくださってわかってくださっているのが、本当にありがたいですね。「達成者タイプ」の方って、自分で自分を追い込んで成長していくタイプなんです。ただ、ちょっと休息をとることを意識したり、人間関係を楽しんだり…ということをやったほうが、長期的に見た場合はご本人にとってプラスだと思いますよ、とお伝えしたかったんです。それをしっかり汲み取っていただき、嬉しいです。

佐々木 あと、読んでいて純粋に面白いんですよね。それぞれのタイプの取扱説明書に、学生や講師の方など、坪田さんがそのタイプの方と実際にやり取りしたエピソードが入っていて、それがいちいち面白い(笑)。「あなたはこういうタイプで、こういう行動を取ったほうがいいよ」とアドバイスするだけで本としては完全に成立しているのに、具体的なエピソードを盛り込んだほうが分かりやすいよねという坪田さんのサービス精神。普通は、自分とは関係ないタイプの解説ページは読まないと思いますが、このエピソードがあるから全ページ読んじゃったという人、多いんじゃないかな。そして、おそらく「ココで笑わせてやろう」と思いながら書いているんじゃないかな…なんて想像しながら読みました。

坪田 ハイ。さすがです。