外国での医療費は全額自己負担が原則と考え、高額な費用にも耐えうる準備をして出かけるのが得策だ。日本とは医療事情の異なる外国では、健康保険に海外療養費だけでは医療費をカバーしきれないこともある。海外旅行に行くときは、損害保険会社で海外旅行傷害保険に加入しておくべきだ。

 中には「クレジットカードに海外旅行傷害保険が自動付帯されているから大丈夫」と思っている人もいるかもしれない。しかし、最低ランクのカードだと、医療費の補償額は50万円程度なので心細い。自分のクレジットカードの補償額や適用条件を調べた上で、不足する場合は、インターネットなどで割安な海外旅行傷害保険を利用して上乗せしておこう。

 ただし、海外旅行傷害保険も万能ではない。旅行前にかかっていた持病が悪化して治療を受けたり、虫歯や妊娠・出産に関する医療費は保険金支払いの対象外だ。

 一方、健康保険の海外療養費は、持病や虫歯の治療にかかった医療費も払い戻しを受けられる。自然分娩は健康保険の対象ではないので海外療養費はもらえないが、外国で出産した場合でも出産育児一時金がもらえるので費用の一部はカバーできる。

 ちなみに海外療養費は、海外旅行傷害保険から給付を受けても申請できる。海外旅行中の医療費は、状況に応じて健康保険の海外療養費、民間の損保会社の海外旅行傷害保険の両方を活用して負担を抑えよう。