筆者はグローバルな金融市場に40年近く従事してきた実務家として、日米欧の政策金利の引き上げの連動について「5回のジンクス」議論を過去10年以上にわたって行ってきた。米国がまず動き、欧州が続いて、日本は最後になり、日本銀行が利上げした翌年は、世界経済が同時に減速する――など、5点の共通現象がある。(みずほ総合研究所 チーフエコノミスト/高田 創)

利上げ、日本はいつも最後
翌年、世界経済は同時減速

 いまの局面で、日本の超金融緩和からの「出口」を展望するのはまだまだ先の話だろう。ただし、既に常に先頭ランナーであった米国が利上げで動き出したなか、二番手として欧州中央銀行(ECB)が動くかどうかが鍵になる。過去40年の金融市場の経験則は、欧州の動きが日本の前触れになっていただけに、仮にECBが出口に向かうと日本の出口に向けた観測が急に浮上しやすいことに市場参加者は十分に留意する必要がある。

◆「5回のジンクス」70年代以降の日米欧の政策連動

(1)1970年代以降、日米欧の中央銀行の政策金利引き上げサイクルは一致
(2)以上の連動サイクルで日銀は日米欧の中央銀行で常に最後の利上げ
(3)日銀の利上げの翌年は全て世界同時減速
(4)同時に、世界的な金融市場の変動が生じ、新興国問題も生じる
(5)以上の5局面はすべて原油価格の高騰期と一致