いただいた感謝や激励の電話は
録音して残しておけばよかった(笑)

――これだけ早く出版できた一番の要因は?

木村 著者のみなさんが専門分野で読者目線に立った発信を、ずっとしてこられてすぐ原稿が書けたから、でしょうか。10~20年もの間、第一線で情報発信している方ばかりなので、阪神・淡路大震災のときは、こうだったから、といった前例を知っていることも大きかったです。さらに言えば、今回は清水さんが、地震保険のことを熟知していたことがとても大きな要因だと思います。

 実は、生命保険と違って、地震保険ってマスコミであんまり取り上げられない分野なので、専門の方が非常に少ないんです。でも清水さんは、この分野で10年以上の専門家だったのですぐに原稿をあげていただけた。震災直後から専門家が少ないせいで、清水さんのところに新聞社さんやテレビの取材も殺到していたので、この本でかなりの時間を割いてもらうのはちょっと心苦しかったです。

――保留になっていた『30代で知っておきたい「お金」の習慣』は?

木村 お陰さまでこちらは、5月12日に刊行しました。すぐに増刷もできましたので、こちらの本も出せてよかったです。それと震災直後に清水さんと話をしていた地震保険のことが詳しくわかる『地震保険はこうして決めなさい』も、この6月16日に出版でき、この数ヵ月の間に、生活設計塾クルーの方々とはとても親密な関係になりました。また仕事でご一緒させてもらいたいですね。

――『災害時~』の売れ方は普通の本と違った?

木村 一番驚いたのは、出版後に読者の方から直接お電話をいただいたことです。10件以上いただいたんじゃないでしょうか。内容は「知人が被災したので10冊買って送った」とか「凄く役立ったありがとう」など感謝や激励の言葉を直接、読者の方々から戴いたことです。これまで編集の仕事を長くしてきましたが、あまりなかったですね。しかもこれだけ多く。

 それとこの本は印税の一部をボランティア団体に寄付したのですが、そのお礼状も嬉しかったです。少しでもお役に立てたかなって。だからこの仕事してよかったなって、あとから感動しました。これであと10年は編集者続けられるなって。

――たった10年??

木村 いやその、じゃ100年ですか(笑)。いまから思えば電話の内容を録音して残して置けばよかったです(笑)。

  本の編集プロセスはまちまちですが、これだけタイトな日程はなかなかないでしょう。協力していただいた関係者の方々にも、頭が下がります。他社に先駆けて出版できた要因は、外部の方々の力も大きかったようです。

 

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