全国でも有数の大手進学塾が乱立する阪急・西宮北口(通称ニシキタ)で、倍率10倍以上の超難関公立中高一貫校に「6年連続地域No.1」の合格実績を挙げている、小さな小さな塾「ステージメソッド塾」をご存知だろうか? なんと、塾生の8割が全国トップクラス、2割が学力日本一(全国版学力テスト)という。片道3時間をかけて通う塾生も複数いて、有名教育誌でも紹介された。
このたび、『すべての成績は、国語力で9割決まる!』を刊行した、ステージメソッド塾代表である西角(にしかど)けい子氏が、「なぜ小さな塾が進学塾のメッカで実績を挙げ続けているのか」「子どもがひとりで勉強しはじめ、どの科目も成績を上げるにはどうしたらいいのか」、その秘密を4回にわたって初公開する。
第2回目は、「国語は暗記!」がテーマ。センスじゃなくて「暗記」って、本当だろうか?(撮影/堀内慎祐)
あなたは、「気炎万丈」(漢検3級レベル)の意味がわかりますか?
私の指導法で特徴的なのは、「国語は暗記!」をテーマに、子どもたちに根気強く、「暗記の仕方」を教えていくことです。
子どもたちに教える手順は、わが子にくりかえし教えた歯みがきやトイレ・トレーニングに似ています。
思い出してみてください。お子さんが赤ちゃんだった頃を――。
赤ちゃんから幼児への発育過程で、お母さんは子どもがひとりで日常生活をすごせるように、お母さんはいろんなことを子どもに教えていきます。
勉強することや暗記法も、特別なことではなく、そのうちの一つです。
ここで大事なことは、「くりかえし」。
たとえば、歯みがき。最初はお母さんがみがいてあげてから、歯ブラシに慣れさせて、その後、幼稚園から小学校にかけて、子どもが少しずつ自分でみがけるようにしていきますね。トイレ・トレーニングも同じです。
大事なことは、毎日続けること。くりかえして子どもに習慣化させることが大切です。
最初はできないのが当然ですから、最初から「すべてをひとりでやってね」と言うと、負担が大きすぎますから、開始から最終段階として、身につくまでにはていねいに気長に進めます。
〔漢検3級レベル〕
財団法人 日本漢字能力検定協会編『漢検四字熟語辞典』から引用
気炎万丈
㋐ いまにも滅びそうな苦しいさま。
㋑ 物事の変化がきわめて激しいこと。
㋒ 他を圧倒するほど意気盛んであること。
㋓ いろいろ変化して、物事の予測ができないこと。