第二に、出産は怖いし、痛い。10ヵ月の妊娠期はつらいし、耐えられない。

 第三に、自分はまだ子どもであり、子どもを育てていく自信や能力がない。そのほか、出産により体形を崩し、美しさを保てなくなるのが嫌だ――など。

 とにかく、「人生は短く一度きりだから、まずは自分を一番に大事にしたい」と強調。そして、「『子どもがいない女は寂しい人生だ』と思うこと自体が時代遅れだ」と締め括りました。

日本と同様に
人口減少問題が深刻な中国

 一方、中国の伝統文化の中で、「多子多福」という言葉があります。子が多いほど幸福であるという意味です。子どもを産みたくない世代の親に当たる世代には、「やっぱり女は子どもを産まなければならない」という考え方が根強いのが実情です。

 同時に社会全体もまだまだこのような目で見る風潮が残っています。そのため、結婚したら親をはじめ、親戚、職場の同僚、友人からひっきりなしに「子どもはいつ?」と聞かれます。子どもがいなければ、あちこちから「圧力」をかけられる環境への反発として、前述のようなつぶやきが出てくる訳です。こうした「圧力」に対する「反発」は強まる一方で、親世代と子ども世代のギャップは今後ますます激しくなりそうです。

 長年続いてきた一人っ子政策は、中国社会の高齢化を加速させ、深刻な問題を生み出しました。労働力人口は減少に転じていますし、政府はそのまま放っておくと、高齢化に歯止めがかからず、経済の持続的発展に悪影響を及ぼすと危惧しています。

 しかし、今になって「二人目を産みましょう」と盛んに呼びかける「計画生育委員会」の行動は、これまでとはあまりにかけ離れていて、「違和感さえ覚える」と国民は思っています。

 苦肉の策とも見られる人口増加政策は果たして効果が出るのでしょうか。専門家は、過去の人口制限政策は失敗であり、「もっと早く一人っ子政策を解禁すべきだった」と指摘しています。今後の中国を見る際に、日本と同じく人口減少問題は欠かすことのできない視点であることは間違いないと思います。