参考書を「読んだだけ」では意味がない

  ちまたには「英語表現集」があふれ、「正しい英語」と「間違った英語」を教えてくれます。
  こうした本を購入し、失敗を避けるために「I can manage.」の使い方を事前に学んでおくのもいいでしょう。

  でも、「読んだだけ」では意味がありません。
  マラソンを走ろうと思い、ランニングマシンのベルトの上で1年間走ったとします。
  果たしてマラソンを走れるようになるでしょうか。
  それよりも、ある程度走るのに慣れたら、思い切って外に出て、足の裏で地面を感じ、風を感じながら走ってみる。そのほうが「走る」ことの意味がわかる。英語もそれと同じです。

「ビジネス英語の文例を頭に叩き込んでから、現場で会話をしてみよう」と考えていると、なかなか話す機会は訪れません。
  それよりも、失敗しようがしまいが、とりあえず知っている英語を使ってみてはどうでしょうか。
  言葉の地雷を踏んだところで、よほどのことがない限り、国際紛争に発展することも、捕えられることも、国家侮辱罪に問われることも考えられません(笑)。
  自分の心が感じる失敗の痛さは、ほんの一瞬であり、その後の工夫と努力で癒えてくるものです。
  失敗を恐れない勇気こそ、英語力を高める近道だと思います。

  いよいよ明日が最終回! 「高野式イングリッシュ」をお楽しみに!

<最終回>11月18日(金)⇒「You とMe と、Eat Meat」でOK!(今日の夕食はステーキですよ)「生きた英語」はストリートで身につけよう!

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リッツ・カールトン本社で創業メンバーからクレドの薫陶を受け、94~2009年の間、日本支社長として、リッツ・カールトン大阪、リッツ・カールトン東京の開業をサポート。「Ritz-Carlton is nobody.」だった状態を日本でブランド化した立役者・高野登氏初の英語本!リッツ・カールトンの舞台裏英語から、日本人が踏みやすい地雷フレーズまで、英語を通じたおもてなしの真髄が満載。ぜひご一読ください。

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高野 登(たかの・のぼる)
人とホスピタリティ研究所所長。前ザ・リッツ・カールトン・ホテル日本支社長。1953年長野県戸隠生まれ。ホテルスクール卒業後、単身アメリカに渡り、20年間、ヒルトン、プラザホテルなどでホテルマンとして活躍。90年にはリッツ・カールトンの創業メンバーとともに開業に尽力。94年以降、日本支社長として、大阪と東京の開業をサポート。日本にリッツ・カールトンブランドを根づかせる。日本全国から企業研修、講演依頼があとを絶たない。