損得勘定はNG!?
奉仕の精神を忘れずに
この「二黒の部屋」にいる人にとって、一番大切なのが『見返りを求めない』精神です。
ここでは、損得勘定で物事を推しはかってはいけません。
すべては“無償の愛情”を持って、未来への投資をしていくことが大切になります。
「二黒の部屋」にいる人が見習うべきは「大地の二黒人」。「大地の二黒人」の一番の使命は母なる大地のように、人々にやさしさと愛情を提供することです。これがとにかく大事なのです。
物事(事業)を新しく始めるということは、それに関しては、まだ信頼も実績もないはずです。
物事(事業)を軌道に乗せるためにも、まず何よりも大切な信頼を得ることから始めましょう。実績は後からついてきます。
『見返りを求めない』精神での行動は、人の心に根深い信頼をもたらします。
「本当に自分を想ってくれている」と、人は感じるからです。
そうなると、この先どうなるのか?
心理学の世界でも「返報性の法則」(=人は何かしらの施しを受けた際に、お返しをしなくてはいけないという感情がわく)というのがありますが、まさに、あなたの与えた愛情が、何らかの形で、数年後、必ず返ってきます。
私も、これまでコンサルティング先で、「二黒の部屋」にいる経営者には、「とにかく、今年は利益を考えるな!奉仕の精神で実行すべきだ!」と言い続けてきました。
口を酸っぱくして言い続けた結果、どうなったか?
(途中で挫折した社長さんもいましたが)奉仕の精神を守り続けてきた経営者らは、みんな、数年後に多くの顧客をつかみとり、事業の基盤を確固たるものにしています。
もし、経営者のあなたも今年、「二黒の部屋」にいるなら、まだ遅くはありません!
奉仕の精神を大切に、事業計画を考え直してみてください。
いま、たくさんばらまいた愛の種は、必ず素敵な花を咲かせるのです。
信和義塾大學校創設者兼塾長、経営コンサルタント。早稲田大学商学部卒業。
ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院ブランディング実践講座エグゼグティブコースを修める。ハーバードビジネススクールでは経営学を学ぶ(いずれも短期集中型の経営者クラス)。1992年、地球サミットに国連認定ジャーナリストとして参加したことを契機に環境ジャーナリストとして活動。1997年の地球温暖化防止京都会議を機に、株式会社エコライフ研究所設立。環境ジャーナリストとしての取材・分析力と経営コンサルタントとしての提案力をベースに、800社以上を環境ビジネスに参入させ成果を挙げる。その傍ら、住宅、環境を軸にした本を多数出版(本書が30冊目)。講演依頼も多く、国内外で2000回以上の実績。2005年、教育研修会社の株式会社ゴクーを設立。1万人のサンプリングを体系化した『9code(ナインコード)』をもとに、信和義塾大學校で指導にあたるほか、企業や各種組織で『9code』を利用したコンサルティングや人材活用研修も多い。現在、信和義塾大學校は、世界6ヵ国20都市以上にあり、塾生は700名超。