これを知れば克服の仕方がわかる!

 以前の私のように、みんなに見られるだけで顔が反射的に赤くなる。このような反応が体の中に組み込まれることを、「脳にプログラミングされた」という。

 分かりやすい例が「梅ぼし」を見ると「唾が出る」という反応だ。これは過去の経験を通じて、体が自動反応するようにプログラミングされているのだ。

 実は、プログラミングを変えて、苦手なことを克服するのは意外に簡単だ。

 だが、方法だけでなく、どうしてそうなってしまったのかを知っておいていただきたい。

  そうしないと、何度も病気を繰り返してしまう人のように、よくなっても、またすぐにもとの状態(病気の状態)に戻ってしまうことが考えられるからだ。

 そのために、知っておいていただきたいことは、「健康な心のつくり方」である。結論から言ってしまおう。
  人間の「健康な体」と「健康な心」のつくり方は、実は同じなのだ。もっと噛み砕いて、わかりやすく説明しよう。

「健康な体」と「健康な心」のつくり方は同じ

 誰でもよく知っている「健康な体のつくり方」を簡単に説明してみよう。答えはこうだ。
  1.「食べ物」を入れ
  2.「代謝」し
  3.「排泄」する

「人間の体は何からできている?」と問われれば、1の「食べ物」からできていると言える。

 次に、体の中で行われている2の「代謝」だ。

 栄養素をエネルギーに変え消費するシステムを代謝といい、古い細胞を新しい細胞に生まれ変わらせたりするのもみんな代謝の働きによるものだ。代謝は生命活動そのもので、この機能がうまくいっていないと健康は保たれない。

 最後に3の「排泄」。

 ちゃんと排泄するということも、健康な体づくりには欠かせない。

  次は、「健康な心のつくり方」である。

 体は見えやすいが、心は見えない。だから「健康な体」より「健康な心」のほうが分かりにくいかもしれない。しかし、それらが同じようにつくられているということが理解できていれば、健康な心についても理解しやすい。

  心の「食べ物」にあたるものは、何だろうか?
  心の「代謝」とは、何をどのようにすることだろうか?
  心の「排泄」とは、何をさすのだろうか?