第3位「コボウシインコは、好きなメスの口にゲロを流しこむ」

 今年のクリスマスは、好きな人に何を贈るかお決まりですか? じつは、好きな異性にプレゼントを贈る習慣は、人間も動物も同じなのです。

コボウシインコは口と口でキスをする習性があります。でも、ロマンチックな雰囲気はゼロ。キスの目的はオスがメスの口にゲロを流しこむことだからです。

俗にいう「ラブゲロ」。ペットのインコが飼い主にすることも……嬉しいけど、せつない。

 動物だって、オスがメスにプレゼントをすることがあります。この行動は「求愛給餌」と呼ばれ、特に鳥の中には、繫殖期にオスが食べものをプレゼントするものが結構いるのです。なかでも人間の目に触れる機会が多いのは、やはりペットで飼われているインコでしょう。

 鳥にとって価値のあるプレゼントといえば、断トツで食べもの。そしてその収納場所は消化器(素嚢や胃)です。必然的にプレゼントは吐き戻して渡されることになるため、これは俗に「ラブゲロ」と呼ばれます。

 ただし、発情したオスは、餌がふんだんにあってもラブゲロをしますし、飼い主や鏡に映った自分自身にもラブゲロをするので、見返りを求めているのではなく、純粋な愛情表現なのかもしれませんね。

 2回にわたってご紹介した【せつない仕事篇】【せつない恋愛篇】ベスト3、いかがでしたか? 動物のせつない真実を、わたしたち人間の生活と照らし合わせて読んでみると、動物たちをよりいっそう身近に感じられるのではないでしょうか。

丸山貴史(まるやまたかし)
1971年、東京生まれ。法政大学卒業後、ネイチャー・プロ編集室勤務を経て、ネゲブ砂漠にてハイラックスの調査およびダチョウの飼育に従事する。現在は、株式会社アードバークの代表取締役として、図鑑などの制作業務を行っている。担当書籍に『せつない動物図鑑』(ダイヤモンド社)、『おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典』(高橋書店)などがある。日本テレビ『世界一受けたい授業』(2017年11月)にも出演。