新しい水産業のしくみづくり

 東日本大震災で甚大な被害をこうむった宮城県の沿岸部ですが、そんな中で注目すべきプロジェクトが立ち上がっているのをご存知でしょうか。その名も「三陸海産再生プロジェクト」。

 これまでは、漁業関係者の多くは、漁協という組合に参加し、そこに水揚げした魚を卸すという仕組みをとってきましたが、漁師や加工業者の皆さんは、安定する反面、なにかと制約も多く、もっと自由なビジネスができないかと思っていました。

 そこへ津波が押し寄せ、船も港も工場も、全部持っていかれてしまったのです。これまでどおりの仕組みを作るには、時間もお金もかかる。しかし、このプロジェクトの代表の木村隆之さんはこう考えたのです。

「全部なくなったということは、いきなり理想に向かって突き進めるチャンスだ」

 そこで、彼は、これまではいろいろな問題があってできなかった、漁師、水産加工業者、そして消費者を直接結ぶ流通チャネルの構築に乗り出したのです。

 このプロジェクトに賛同する企業や個人が会員となり、一口いくらでお金を積む。その資金を元に船や工場づくりをする。そして、おいしいカキや旬の魚を、直接会員に届けるという画期的な仕組みです。これも、まさにピンチをチャンスに変える、逆転の発想ですね。

 次回は、実際のビジネスや身の回りの事例に基づいたクイズを皆さんに解いていただく「ものの見方―オンライン白熱授業」を開催します。さて、あなたのものの見方は星いくつでしょうか。 

 


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この31のドリルは、ただのクイズではありません。これこそ、ふだんのあなたの見方、思考パターンの縮図なのです。楽しみながらドリルをこなしてい くことで、自分の「思い込み」に気づき、それを修正していくことができます。思い込みのメガネをはずせばココロは軽くなり、悩まされ続けてきた問題もたち まち解決します。

 

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