(2)のタイプ:アテローム性血栓症(心筋梗塞、脳梗塞)の予防

 言うまでもなく、動脈硬化につながる生活習慣病の管理、すなわち高血圧、糖尿病、脂質異常症にならないようにすることが大切です。これら生活習慣病が改善されないと、動脈の内側にアテローム性プラークがどんどん汚くこびりついていくことが分かっています。

 内臓脂肪が生活習慣病の主原因とも言えますので、アテローム性プラークによる血栓症を予防するには、体重管理すなわち食事運動療法が極めて大切になります。過食、塩分摂取過多、喫煙、運動不足、野菜の摂取不足、ストレスなどを避けることが肝要です。

(3)のタイプ:心房細動による血栓症(広範囲の脳梗塞)の予防

 年齢を重ねると一定以上の方に心房細動が発症することがわかっています。心房細動は大きな血栓を作ることが多いので、それが飛んでしまうと広範囲の脳血管が閉塞して高度の脳梗塞を来すリスクがあります。

 心房細動が発症しても自覚症状は殆どないので、定期検診などで心電図検査を毎年受けて心房細動が発生していないか確認することが大切です。もし、心房細動が発生していたら、抗凝固薬を適切に使用することで脳梗塞を来す血栓の発症をほとんど抑えることができます。

 血栓症は一年中、発症の危険がありますが、気温や湿度が低く血液が固まりやすい冬場は特に注意が必要です。時間のある年末年始、ゆっくり体調を整えながら、身体に異変がないか確認したり、食生活の見直しをするなど、予防を始めることをおすすめします。

(北青山Dクリニック院長 阿保義久)