OB訪問で落ちるのはどういうタイプか

  OB訪問で落ちる学生の例を挙げよう。

  ①[黙ってても、なんとかしてくれるはずだ型]
  OB訪問に来た学生に会ってみると、いきなり黙ったまんまなのである。
  彼はきっとOB訪問に行けば、自分からなにも聞かないでも、親切なOBのほうから、いろいろいい情報を手とり足とり教えてくれると甘えているのだ。
  発想が実に浅ましい。
  これまで過保護で育ってきて、自分から、「こうしてほしい」とか「こうしたい」とか言わないでも、誰かがやってきてくれたのだろう。
  こういう人は、OB訪問より、人間として生きていくこと自体に、問題がある。

  ②[オベンチャラ型]
  OB訪問に来て、さんざんOBをヨイショして、それだけで満足して帰っていく人。
  気分がいいというより、コイツはいったい何をしに来たのだろうと思ってしまう。
  忙しいときに来られるとわずらわしい。
  太鼓持ちをしている本人のほうは、それでなんらかの得点を得たような気分に酔っているのだが、そんなものは、なんの役にも立たない。
  そのうえ、OB訪問で一番大切なことをなにもしていないのである。
  わけのわからない人が多すぎるので、
  「何か聞きたいことはない? なんでも聞いていいよ」
  とこちらから助け船を出してやることになる。そうすると、こんなタイプが現れる。

  ③[人生論インタビュー型]
  「なんでも聞いていいですか?」
  「いいからなんでも聞いてごらん」
  「先輩にとって、先輩の会社って、一言で言ってどういう会社ですか?」
  というバカなことを聞いてくるタイプだ。
  テレビや雑誌のインタビューじゃないっていうんだ。そんなところで人生論なんか聞いてどうするんだ。
  なんでも聞いていいとはいっても、これは結構失礼な質問だと思う。
  聞いている本人は、いったい何様だと思ってるんだ、と言いたい。
  OBは初対面の人間に、人生論をぶつほど暇でもないし、悩みをぶちまけるほど露出狂でもないはずだ。