単語帳の単語はほとんど使わない

 ほかにも、多くの人が当然のように覚えているけれど“使わない”単語は多くあります。たとえば、「apple(りんご)」「watermelon(すいか)」といった名詞も、初期の学習で習うことの多い単語ですが、これらが会話で出てくることはほとんどありません。よほどのりんご好きや、外国人とスーパーに行くことにならない限り、初期の会話で「りんご」「すいか」という単語を使う機会はほとんど訪れないでしょう。
 
 また、同じような意味の単語を複数覚えることも「使わない単語を覚える」ことのひとつだと言えます。たとえば、「visit(訪れる)」は中学校で習う基礎的な動詞のひとつです。しかし、これは「go(行く)」という単語を知っていれば事足りると言えます。
 
 さらに、英語で「大きい」という意味の形容詞には「big」「large」「huge」などの単語があり、学校では、これらの使い分けまで丁寧に習います。しかし、「大きい=big」と覚えておけば、「huge(巨大な)」は「very big」で十分に伝えられます。また、「big」と「large」を正しく使い分けなくても相手にその意図が伝わらないことはないでしょう。
 
 このように考えると、市販の単語帳に掲載されている単語のほとんどが日常生活で使う機会が少ないことに気づきます。そうであれば、実際に使う単語だけを覚え、余計な単語を覚える時間をアウトプットに割く。このほうが、はるかに効率的です。

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