本音や親近感がウケる
日清食品と東急ハンズ

 日清食品がTwitterで投稿した「ミルクシーフードヌードル」に関する投稿はいい意味で話題となった。商品の広告を制作するデザイナーが上司のダメ出しを受けて、元の広告コンセプトからどんどん離れ、ついには元の案が崩壊した不思議な世界観を醸し出していくというものだ。デザイナーと上司のやり取りが垣間見えて、ネット上ではそれぞれのツイートが数万回ずつリツイート。最後の一連の流れをまとめたツイートはなんと17万7000回リツイートされ、30万以上の「いいね」を集めた。

 やり取り自体が面白かっただけでなく、上司にダメ出しされて何度もやり直しする羽目になったことがある多くのビジネスパーソンの共感を得ていたように思う。

 カップヌードルとインターネットユーザーは相性がいいのだろう。同社は、Twitterでそのほかにも多くのユニークな投稿をしている。たとえば、「【日清食品の闇に迫る】日清食品は夏に弱い。ブームにのって失敗すること数知れず。攻めて迷走。焦って自滅。今度こそ売れて欲しい!黒歴史トリオ発売」というツイートなどは、広告に関するこれまでの常識を大きく覆すものだ。自社の弱みを認め、本音をさらけ出すという暴挙に出ている広告らしくない点がうけ、2万3000件のリツイート、1万7000件の「いいね」が集まった。

 このようにテーマが突飛でなくても、ウケている例もある。

 東急ハンズは、Twitterの運用がうまいことで知られている。今年1月22日、東京に大雪警報が出ていたときのことだ。「東京23区、多摩地区に #大雪警報 が発令されたようです。東急ハンズに来ている場合ではありません。早めにご帰宅を。」というツイートをして7000件のリツイート、1万件の「いいね」を集めた。

 通常、実店舗のTwitterアカウントは、来店を促すためにツイートするものだ。東急ハンズアカウントも普段は、「春を感じにハンズに起こしください♪」「足元に注意してお越しくださいませ」など、来店を促す投稿をしている。そんな中、自社のことを考えず、顧客の身を心配した投稿をしたことで、多くのユーザーの心をつかんだのだ。これが、「雪で来店できなくてもネットでも買えますよ」などの投稿をしていたら、こんなに話題にはならなかったはずだ。