物流に大きな革命をもたらす
インターネット

 野菜や魚、肉類などの生鮮食品を買おうとする場合、実際に目で見て、手に取り、鮮度や形、保存されている条件などを確認しないと気が済まないという人は多い。調理して自分たちの口に入れるものである以上、できるだけ鮮度の良いものを選びたい。有機農法、オーガニックなど作物などの育成方法にまでこだわる人も増えている。

 近年、インターネット技術を用いて、品質面はもちろん、個々人のライフスタイルに合った消費行動を実現し、満足度を高めようとする取り組みが進んできた。先行しているのが、中国のアリババだ。同社は盒馬鮮生(ヘマーセンシェン)というブランドの下で、ECと店舗運営の融合を進めている。

 その店舗では、バーコードを読み取り、モバイル決済のアプリ(アリペイ)を使って代金を支払う。レジは必要ない。アリババの無人小売店舗は、平日は業務に勤しむビジネスマンの買い物を支え、週末には家族連れでにぎわう一般の食品スーパーとして運営されている。

 インターネット業界が小売業界を圧迫するという発想よりも、ハイテク技術を通して人々の利便性や満足度の向上が実現されている。もはや、それが小売りのメインになりつつあるように見える。

 アリババの取り組みを受け、米アマゾンも同様のビジネスを強化している。わが国でも導入されている生鮮食品のインターネット販売事業に加え、同社は“無人コンビニ”であるアマゾン・ゴーも開始した。アマゾンの場合、品物をとって店舗から出れば、自動的に課金が成立する仕組みが用いられている。

 事実上、営業時間や買い物をする時間帯にかかわらず、生鮮食品などが手に入る環境が、世界に普及し始めている。