3月1日は、就活の情報解禁日だ。全国40~50万人の就活生たちが、いよいよ本格的に動きだす。3月にはエントリーシートの締め切りと同時に、リクルーター面談(対面式の非公式選考)も静かに開始されている。今回は3000人の就活生を指導してきたキャリアデザインスクール我究館、書籍『絶対内定2019』シリーズ著者の熊谷館長に、就活生が意外と軽んじてしまいがちな「見た目」について解説してもらった。

PRの「中身」にばかり意識を向けている就活生たち

これからの時期は、ESを大量に書かなければいけないため、就活生の多くは「何を書くか(中身)」ばかりに意識を向けてる。もちろん、間違ってはいない。

しかし、実は「中身」対策に熱中したせいで就活に失敗する学生が毎年いる。

彼らが見落としている非常に重要なこと、それは「見た目」の準備である。

僕が9年間3000人の学生の就活を指導してきていつも思うことは、

「中身と同じくらい見た目も大切」ということだ。

実際に、見た目を改善しただけで選考通過率が劇的に上がった学生をこれまで何人も見てきた。

3月はエントリーシートの提出に追われる時期だが、同時にリクルーター面談などの非公式の選考が実施される時期でもある。つまり対面式の選考がはじまる。

きみの「見た目」対策は万全だろうか。

今日はこの点について解説していこう。

選考とは「一緒に働きたい」人を探す場のことである

新卒採用の選考は「一緒に働きたい人」を探すプロセスのことだ。

ではその「働きたい」かどうかを何で判断するのか。

その人の「(喋っている)中身」と「見た目」の両方ではないだろうか。

どれだけ「リーダーシップ経験」のよい話をしていても、スーツがヨレヨレで、髪の毛がボサボサでネクタイがゆがんでいたら、説得力はまったくなくなる。

「中身」がよくても「見た目」が悪いと一緒に働きたいと思われないのである。

極端な例を挙げたので、「自分はそんなひどくない」と思われるかもしれない。だが、実際に採用担当者は細かいところまできっちりチェックしている。

「着ているスーツのサイズ感があっていないと、細部に気を配れない人物だという印象を受ける(損害保険会社 採用担当者)」

「見た目が洗練されていない人は、世の中の動きにも敏感でない人に見える(エンタメ企業 採用担当者)」

スーツ、カバン、靴、ネクタイなど、服装のチョイスから、その人の性格がわかるので観察するようにしています(総合商社 採用担当者)」

今からすべき「見た目」のチェックポイント

我究館館長・熊谷智宏氏熊谷智宏(くまがい・ともひろ)我究館館長。横浜国立大学を卒業後、(株)リクルートに入社。2009年、株式会社ジャパンビジネスラボに参画。現在までに3000名を超える大学生や社会人のキャリアデザイン、就職や転職、キャリアチェンジのサポートをしてきた。難関企業への就・転職の成功だけでなく、MBA留学、医学部編入、起業、資格取得のサポートなど、幅広い領域の支援で圧倒的な実績を出している。また、国内外の大学での講演や、執筆活動も積極的に行っている。著書に「絶対内定」シリーズがある。(撮影/宇佐見利明)

ESや面接など「中身」対策の情報は溢れている一方で、「見た目」に対する情報は少ない。

そのため、自分の改善点に気付かぬままリクルーターや面接などの対面式の選考の日を迎えてしまう学生が多い。

参考までにいくつか「見た目」のチェックリストを掲載しておこう。

きみはできているだろうか。

□髪型
男子:
前髪を長くしている学生が多いが、暗い印象を与えることが多い。

短髪にしておでこが出る髪型にしたほうが、明るく快活な印象になる。

また、整髪料はドライなものより少しウェットなツヤが出るものを使ったほうがフォーマルな印象になる。

女子:
前髪が目にかからないようにしたほうが明るい印象になる。6月以降にある本選考の面接でおじぎをした際に、髪がたれてこない髪型にできるように今から準備しておこう。基本は黒髪がよい。

□スーツ
男子:
2つボタンのシングルスーツがよい。色は黒か濃紺。スーツも体に合ったものを選ぶのが基本。肩幅に合わせてジャストサイズでジェケットを選ぶこと。パンツもウエストに指が4本程度入れられるサイズが良い。このサイズを選ぶと、しゃがんだときや座ったときにパツパツになりすぎない。最低5着は試着し自分の体の形に合うものを選ぼう。

女子:
お店によっては大きめのサイズを勧めてくることがあるが、ややタイトな形のものがおすすだ。特にスカートは「台形」の形をしたものは避けたい。スカート幅を1cmでもよいので詰めて、裾が広がった形にならないものを選ぼう。

□シャツ
男子:
自分の体型に合っているものを選ぼう。よくある失敗はシャツの首回りのサイズがブカブカなものを選んでしまうこと。だらしない印象になってしまう。お店の人に体を採寸してもらい、袖・襟・肩・首回りがジャストサイズのものを選ぼう。

女子:
男子と比べて、シルエットや襟の形、ボタンの感覚にレパートリーがある。自分の体型やスーツとマッチするものを選び抜こう。また、アクティブな印象を与えるために思いきってカットソーを選ぶのもの手だ。

また、男子はネクタイ選びにもこだわり抜きたい。

紺(青)と白のストライプ柄を選ぶ学生がかなり多い。

検討の結果それを選んでいるのであればよいが、経験上「なんとなく勧められたから」という理由で選んでいる学生がほとんどだ。

ネクタイ売り場に行って、単色や赤などの情熱的な色など、様々なネクタイを自分にあててみよう。我究館でもビジュアル指導で何本もネクタイを付け替えてもらっている。みんな、自分の印象の変化に例外なく驚いている。それほどに、印象が変わるのだ。

これ以外にも、靴、カバン、ベルト、メイクなど、様々な点からきみの印象を改善することは可能だ(より詳しく学びたい人は写真付きで詳細まで解説してある『絶対内定2019面接』を読んでほしい)。お店に足を運び、何着も試着を繰り返しながら、ベストなものを見つけよう。

改善前と改善後の写真を撮って見比べるとその差は歴然としているはずだ。

「せっかく良い話しているのに、印象が頼りないんだよね」といった理由で選考を落とされることがないように、3月に入ったばかりの今のうちにぜひ対策をはじめてみよう。