再エネ売電ブーム終焉に商機

今回、第1号のパイロット・プラントの設置場所となったオリックス資源循環は、2002年後半から埼玉県と彩の国資源循環工場などのPFI事業(民間主導による公共サービス)で、産業廃棄物や一般廃棄物のリサイクルを模索してきた 写真提供:オリックス資源循環 寄居工場

 今日、日本全国には新旧のごみ焼却設備が約1200カ所ある。

 近年の地方自治体では、ごみを燃やすばかりでなく、新たに発電設備などを併設することで、地域の電力会社に余剰電力を固定価格で買い取ってもらうことがブームになっていた。財政難に悩む地方自治体にとって、新たな安定した収入源として期待されたからだ。

 ところが、2009年に太陽光発電で生じた余剰電力の買い取りから始まった日本の固定価格買い取り制度(FIT)は、再生可能エネルギーの普及・促進には一定の成果があったものの、法整備がスムーズに進まず、買い取り価格の条件が悪くなった。今では、地方自治体の関係者の間で「FITは、未来永劫に続くわけではない」という認識が高まっている。要は、おいしい話ではなくなってきているのだ。

 もとより環境問題に力を入れてきた積水化学は、こうした潮目の変化に乗じて、世界最先端のエタノール生産プラントを市場に投入する。狙っているのは、既にある発電設備の置き換え(リプレイス)需要である。通常、30~40年というスパンで考える設備更新の際に、最有力の候補になることだ。