会いたい人には会いにいけばいい

坪田信貴(つぼた・のぶたか)坪田塾 塾長。これまでに1300人以上の子どもたちを個別指導し、心理学を駆使した学習法により、多くの生徒の偏差値を短期間で急激に上げることで定評がある。「地頭が悪い子などいない。ただ、学習進度が遅れているだけ。なので、遅れた地点からやり直せば、低偏差値の子でも1~2年で有名大学、難関大学への合格は可能となる」という信念のもと、学生の学力の全体的な底上げを目指す

秋元 坪田さんの『世界に一つだけの勉強法』のなかの話に戻ると、まずは一つにはその試行錯誤学習ですね。結局「成長できるか、あるいは勉強が進むかということが自分で試行錯誤する」。つまり言葉を言い替えると「自分で自身を成長させる力みたいなものをどう身に付け、磨いていけるか」
それでPDCA(計画、仮説→実行→検証→改善)というキーワードを改めて勉強させていただいたと思います。さらにもう一つは、やっぱり自分で動機付けしてやれないといけないということですよね。

坪田 そうですよね。そこをさらに進めたDO→CAP(実行→検証→改善→計画、仮説)ということですよね。

秋元 さらに勉強になったなと思ったのが、心理学者のJ.W.アトキンソンさんの「モチベーションのグランドセオリー」という話です。やる気の強さ=(1)達成動機×(2)主観的成功確率×(3)目標の魅力、というところですね。それを坪田さん的に説かれていて。
このなかで主観的な成功を、これがたぶん「根拠のない自信」という話なのだと僕は読み説きました。(3)の「目標の魅力」は、言葉を替えると原体験というか「これを変えたい」、「ああいうふうになりたい」「あの人みたいになりたい」というような。そういうものの大事さということなのではないかというふうに思いましたね。

坪田 おっしゃる通りで、憧れる人が身近にいたりするとベストだし、身近にいなかったら、会いに行けばいいんじゃないかなという。会いたい人には連絡してみましょうと、こんだけSNSが発達しているのですしね

秋元 せっかくそうやって憧れる人を見つけたのに、それを中途半端にする人はめちゃくちゃ多いと思うのですよね。オリジナルでないといけないと思っていて。オリジナルというのはまさに「守破離法」の「離」の段階でやることなのであって、まず徹底的にものまねをするというところをやるだけで、いろんな成果が出ますよね。

坪田 はい。そう思います。