皆さん、こんにちは。自分で言うのもなんやけど、「採用の神さま」小畑重和です。
2013年卒学生の就活は、期末試験も終わり、4月の選考開始に向けていよいよ本格始動する頃ではないかと思います。ではその一方で、最終局面を迎えている12年3月卒学生の就活はどうなっているでしょうか?
卒業を間近に控えながらもまだ内定先が決まっていない、そんな学生もきっと少なくないことでしょう。そこで今回ご紹介したいのが、2年前からパソナが取り組んでいる新卒未就職者や既卒者を対象にした就労支援「パソナフレッシュキャリア社員制度」 です。
この制度によって、卒業間際に内定を獲得、4月から就職できた学生もいるそうです。では実際にパソナはどのような就労支援で内定へと導いているのでしょうか。そんな疑問を解決すべく、同社フレッシュキャリア社員制度プロジェクト事務局の土田浩子チーム長にお話を伺いました。
アルバイトはキャリアにならない日本
“空白期間”をなくすことが就職支援のカギ
土田さん、こんにちは。まず、この「パソナフレッシュキャリア社員制度」はどんなものか、そしてなぜ始まったのか教えてください。
「フレッシュキャリア社員制度は、2年前の2010年3月に立ちあがったパソナの新卒キャリア支援プロジェクトです。当時はリーマンショックの影響で急速に新卒の就職が厳しくなり、未内定のまま多くの学生が卒業せざるをえない状況にありました。私たちパソナは、以前より若年層の就労支援をしてきましたし、『社会の問題点を解決する』ことを企業理念にしています。ですから、自分たちが未内定の新卒学生に何ができるのかを考えたことがこの制度を始めるきっかけになりました」
2年前、そうでしたね。09年3月卒学生の内定取り消しや自宅待機が相次ぎ、10年3月卒に関しては一気に求人が冷え込みましたもんね。
「以前の就職氷河期の時には、『就職はしたいけれど、新卒採用に落ちてしまい、やむなくアルバイトをする』という方々が多くいらっしゃいました。しかし、その後、05、6年頃に経済が回復して、彼らが正社員として再就職を考えたときにネックになったのが、アルバイト歴です。まだまだ日本の社会ではアルバイト歴を卒業後の“空白期間”としか見なさない傾向があり、不採用になるケースが多くありました。やむなくアルバイトをしていたのに、正社員に戻る機会も与えられない。だからこそ、きちんとどこかの会社に所属して空白期間をつくらないことが重要ではないかという点を制度設計の際のポイントとして考えました」