“本物の犬”っぽさが強みに

 介護士の肉体労働をサポートするパワードスーツや見守りロボットなど、人手不足を補うために介護現場でロボットが活用され始めている。中でも注目されるのが、コミュニケーションロボットだ。

 経済産業省が2016年に行ったコミュニケーションロボットの実証実験では、約900人の要介護者のうち34%の人に介護度が下がるなどの効果が出ている。ただ、中にはロボットの見た目に拒否反応を示す高齢者もいる。そこで、aiboに白羽の矢を立てたというわけだ。

 aiboは外見で本物の犬を再現することを目指して設計されている。また顔認証システムやAI技術を利用し、飼い主の顔を覚えて個体ごとに違った成長をするため、本物の犬を飼うような疑似体験ができるのだ。

 動物と触れ合い、世話をするアニマルセラピーは認知症の予防などに効果が認められているが、介護施設では感染症予防や世話をする人手などで飼うのが難しい。その点、aiboなら問題がない。

 さらにaiboはネットにつながり、クラウド上にデータを蓄積できる。現在は予定していないが、将来的にはaiboを通して介護記録をビッグデータ化し、分析するといった可能性も膨らむ。13年に介護事業に参入したソニーの切り札になるかもしれない。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木洋子)