「たった1分の音読で、英語がスラスラ話せる。英語4技能も伸びる」。
「そんなバカな!」と思うかもしれないが、事実だ。
今、『1分間英語音読』という本が話題になっている。著者は東進ハイスクール英語科講師の大岩秀樹氏。1分間英語音読とは、「1分と時間を区切り、中学レベルの基礎英文を繰り返す」音読法だ。
音読する英文に英語4技能(Reading・Listening・Speaking・Writing)すべてに欠かせない文法事項が盛り込まれており、「やればやるほど英語力が伸びる!」を実感できる構成になっている。内容の一部を特別公開する(構成:中村明博)
なぜ音読で、英語力が伸びるのか?
そもそも英語力とは何でしょうか。
どんな英文でも読みこなせるReading力のことでしょうか?数年前までは、それが正解と言えたかもしれません。
今日ではReading・Listening・Speaking・Writing という4つの技能を1つにまとめた力を英語力と呼ぶようになりました。
4技能という言葉を目にすると、次のような疑問が生まれるでしょう。
「これらは別々の能力なのだろうか?」
答えは「Yes」とも、「No」とも言えます。
学習の中心に「音読」がなければ、これらすべてを別々の能力と感じるはずです。
一方で、学習の中心に「音読」という共通点を設ければ、すべてが英語力のパーツであり、4つで1つの力なのだと認識できるでしょう。
音読することで、英語4技能が伸びるメカニズムをご説明します。
(1)正しい音を聞いて音読すれば、正しく発音された音がインプットされるので、Listening 力が向上します。
(2)正しい音のインプットにより、英語がスムーズに口から出てくるようになるので、Speaking 力も向上します。
(3)考え込むことなく、瞬間的にく英文が出てくるようになるので、Writing 力も向上します。
(4)英文の構造が感覚的にわかるようになるので、より速く英文が読めるようになり、Reading 力も向上します。
このように音読には一石四鳥の効果があるのです。
次回は「音読と黙読との違い」についてお話しします。