◎文法不要! 和訳不要! 書き取り不要!親は隣でニコニコ座っているだけでいい!
◎楽しんで勉強していたら、小2で英検準2級合格!地方公立からハーバード合格!
◎週1回、たった75分の授業で、大学入試レベルの単語帳を小学生が音読!
……こんな英語教室が、九州の大分駅近くにあるのをご存じだろうか?
徹子の部屋」(8/5)に出演した、廣津留真理氏の『英語で一流を育てる──小学生でも大学入試レベルがスラスラ読める家庭学習法』が話題を集めている。
なぜ、大分の公立高からハーバードで「最優秀論文賞」、ジュリアードで「最優秀音楽賞」というありえない実績を次々たたき出すことができたのか?
その秘密を著者に語ってもらおう。(初出:2018年6月11日)

【徹子の部屋出演!】小中高公立校からハーバード「最優秀論文賞」&ジュリアード「最優秀音楽賞」!?「大分の奇跡」はどうやって起きたのか?【書籍オンライン編集部セレクション】

大分の公立高からの奇跡は
どうやって起きたか?

 大分の公立小中高に通い、一度も塾通いもせず、海外留学も滞在経験もない私の娘、廣津留すみれの経歴が話題となっている。

 現役でハーバード大学に合格。最優秀論文賞を受賞して2016年春に卒業。その後、世界音楽大学ランキングトップ1のジュリアード音楽院の修士課程に合格。そして、先月5月に最優秀音楽賞を受賞して卒業……。

 こう聞くと、まるで、とても怖いタイガーマザーに命じられるがままに、習いごとや勉強をこなしてきた秀才タイプかと思われるかもしれない。

 しかし、みな、娘に会うと一様に、「普通すぎるくらい普通の女の子」「きどったところは微塵もない」とおっしゃる。

 それもそのはず、娘が天狗になったり、調子に乗ったりする環境は、大分県ですこやかに伸びやかに育った18年間にも、アメリカでハーバード大からジュリアード音楽院へとすごした6年間にも、どこにもないからだ。
 ただし、この大分県で育った18年間の家庭教育と、アメリカ大学教育6年間にはただ1つ、共通点がある。
 それは……

 減点方式ではない、「加点」方式で子どもを成功に導く

 と、ほめてほめてほめまくり、
 愛情をこれでもかというほどかけまくる教育法
です。

 日本では、「手はおひざ、お口にチャック」式の、形から入って中身はそのあと、しかも中身は大人が上から目線で一方的にただ一つの模範解答を押しつけ、「君はここがダメ」「もっと〇〇しなさい」タイプの「減点」方式がいまだにまかり通っています。

 一方、今や私が「ひろつる式」と呼ぶ「加点」方式の教育では、子どもは自分の得意分野で勝負すればよい、しかもちょっとしたことでもほめられるので、小さな成功体験が積み上がり、どんどん得意分野が得意になっていくのです。

1636年創立のハーバード大史上初!
卒論に「コンサート」を加えた新スタイル

 ハーバード大学から娘が受賞した「最優秀論文賞」のすごいところは、娘は自分が学んだバイオリンのスキルと音楽性を生かしたいと熱烈に思うあまりに、ハーバードの先生方を説得して、1636年創立のハーバード大学歴史上初めて、卒業論文に「コンサート」を加えた新しいスタイルの卒論を許可してくれた、その大学の柔軟性と心意気と進取の気性なのです。

 コンサートのために娘は、連日連夜バイオリンの練習を重ね、伴奏や共演は全員国際コンクール受賞歴のある、学問と芸術の両道をいく素敵なハーバード生たち。古典の名曲から南米大陸の近代曲、なんとマッキントッシュのパソコンを駆使した現代曲まで弾きこなしたうえで、しっかり論文まで書き上げた結果、先生方が娘をほめてほめてほめちぎるために与えてくれたのが「最優秀論文賞」なのです。

 また、その後入学したジュリアード音楽院も、卒業式のセレモニーの最後に、
「これから優秀な学生たちを表彰します」
 というアナウンスがあり、音楽部門で2人しかいない「最優秀音楽賞」で壇上から、
「Sumire Hirotsuru」
 と名前を呼ばれ、嬉し泣きしながらステージにかけ上がり、拍手喝采の中、先生と抱き合い、もう1名の受賞者と大きなハグをしていた娘の姿は忘れられません。

 これもまた、娘をほめてほめてほめまくって育ててくれたジュリアード音楽院が、最後のご褒美にくれた究極のほめる愛情なのです。

驚愕すべき事実に感動

 そこには、「右のものに賞状を与える」起立礼、形式もなければ、トロフィーもありません。
 ただただ、大学という高等教育機関が2つ、揃いも揃ってほめ上手だったという驚愕すべき事実に感動するだけです。

 このように、加点方式で育てるにはどうすればよいか。
 答えは簡単です。

 同じ土俵で勝負するのが「平等」である、という凝り固まった発想を今すぐ捨てることです。
 同じ土俵で勝負させようとするから、勉強をなんでも減点方式に数値化して、偏差値や平均点などといったツールで可能性あふれる子どもたちを束縛し、オリジナリティがなくても平気な大人に育ててしまうのです。

 同じことをみんながやると、吹きこぼれ、落ちこぼれ、となった子どもたちはいい迷惑。
 平均点しかとれない子どもは、いつまでも「オレ(私)はそこそこの人間にしかなれない」とふてくされてしまいます。

 そうではありません。
 真の平等とは、各自がそれぞれの能力と興味に応じた教育を受ける、その権利が平等にあること、です。

 本当に好きなことは、日曜日の朝、早起きしてまでもやりたいことという言い方があります。

 子どもたちが、そんな情熱をかける時間も空間も空想も、大人が奪っていませんか?

 それぞれの能力と興味に応じた教育、これはどこで一番可能でしょうか。

大人気女性パティシエ、
クリスティーナ・トシの言葉

 そうです、ご家庭です。
 子どもの学習を「家庭中心」に据えると、家族のあり方が劇的に変わります。
 好奇心と向学心に満ちあふれた、円満な家庭になれるのです。
 物事は最初が肝心。初めに親がちょっぴりがんばれば、あとは勝手に自立に成功します。
 私のメソッドで一度でも家庭学習を体験したら、家族みんながハッピーになり、考えすぎでうまくいかなかったことがウソのように吹っ切れて、好循環になります。
「子育ては世間の常識どおりにしないといけない」
「勉強も習いごとも、すべてお金を払って外注しないといけない」
 といった間違いだらけの子育てに戻ることは、もうないのです。

 今回、ジュリアードの卒業式で訪れたニューヨーク、休息タイムに、街角のアイスクリームショップに娘と入って、ひと休憩。
 そこは、クリスティーナ・トシという女性パティシエの有名な店で、名物の「シリアルミルク」ソフトクリームは、子どもたちが朝食に、コーンフレークを牛乳に浸して食べますが、そのコーンフレークと甘さの混じった牛乳をそのままソフトクリームにしてしまった、ユニークな視点が大ヒットのスイーツなのです。

 おばあちゃんのそばで小さい頃からおかしづくりをしていた彼女は、ドキュメンタリーで、

「私のつくるデザートは、アメリカの家庭で何世代も続いているものをアレンジしています。
 こうやって若い次世代に伝えていければハッピーよ」

 といった趣旨の発言をしています。

今すぐ、家庭で変わります!

 常識を覆すアイデア、実行に移す時間と空間、そして継続させるモチベーション、親なら誰でも、子どものオリジナリティを引き出すことができます

 ほめてほめてほめちぎる、加点方式で子どもの好きを伸ばす。
 親は黒子に徹して環境づくりを笑顔でニコニコ行う。
 今日からどのご家庭でも、すぐにできます。

 愛情をこんなふうに子どもに伝えていくことで、子どもがぐんぐん伸びていけば、最高です。
 アメリカの教育を6年間見続けた、私の出した結論はこうでした。

 拙著『英語で一流に育てる』には、子どもたちが自動的に英語好きになるすべてをとじ込めました。
 ぜひお読みいただけたらと思います。