政府は「PRTR法」に基づき、国内で使用されている約7万種類の化学物質から健康と環境に有害な462物質を選び、「第一種指定化学物質」に指定している。その一つが柔軟剤に含まれているわけだ(注5)。

注4 界面活性剤で安全なのは「陰イオン系」の石けん。
注5 PRTR法(特定化学物質排出把握管理促進法=化管法)は、環境汚染物質がどこからどれくらい環境中に排出されるかを把握することによって、事業者の自主的な管理を促進するため制定された。家庭からの排出量も推計で公表される。

すべての成分の開示必要
安全性確認は政府・自治体の役割

 このように見てくると、柔軟剤は目安量通り使ったとしても、人の健康にも環境にも悪影響を与える商品であることがわかる。

 いま政府・業界に求められているのは「使い過ぎをやめよう」と呼びかけることではないだろう。

 業界は香りつき商品のすべての成分を明らかにすること。政府や自治体は(業界の主張を伝えるのでなく)成分の安全性を自ら確かめて公表することだ(アメリカのNGOや国内の一研究者がやったことができないはずがない)。

 これらのことを通して、消費者の商品選びに正しい判断材料を提供すること。それが政府・自治体・業界が果たすべき責務のはずだ。

(ジャーナリスト 岡田幹治)

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