Jリーグが開幕した。
今季はW杯イヤーということもあって、代表候補組は好プレーを見せて代表入りを確実にしようと張り切っている。開幕戦では代表候補のFW陣、玉田圭司(名古屋)、平山相太(FC東京)、興梠慎三(鹿島)、佐藤寿人(広島)の4人がゴールを決め、得点力をアピールした。代表に近いMF、DFの選手たちも例年以上に闘志を燃やしてプレーしているはずだ。
他の大きな話題といえば、ヨーロッパでプレーしていた大物選手のJリーグ復帰だろう。中村俊輔が古巣・横浜Fマリノスに戻り、小野伸二が清水、稲本潤一が川崎に入った。
開幕戦に出場したのは小野と稲本だが、ともに90分プレー。ゴールこそなかったものの実力者らしい存在感を示した。輝かしい実績を持ち、かつ華がある彼らのプレーが国内で見られるのは今季Jリーグの大きなセールスポイントだ。
だが、リーグ全体で見ると盛り上がりに欠ける開幕だったといわざるを得ない。大不況下、各クラブの懐事情も厳しいようで、目立った補強をしたのは名古屋ぐらい(浦和から現代表の田中マルクス闘莉王、大分から若手のホープ・金崎夢生を獲得)。
その他のクラブも移籍こそ活発に行ったが、チームのバランスを優先した地味な補強が多く、話題性に乏しい。
もっとも、あまり注目されていないが、リーグに新たな流れも生まれている。韓国・北朝鮮国籍の選手が増えているのだ。J1は昨年の14人から23人に、J2は20人から35人に増えている。
外国人枠3名以外に
在日枠とアジア枠も
Jリーグには外国人選手は各クラブ3人までという外国人枠がある。また、外国籍であっても日本で生まれ、日本の義務教育を修了した選手は外国人枠以外に1人だけ登録が許されていた(在日枠と呼ばれ、北朝鮮国籍の選手のほとんどはこの枠で登録)。これに昨年、アジアサッカー連盟加盟国の選手は1人まで登録できるという「アジア枠」が追加されたのだ。