それは税金です。株式であろうと、インデックス投信であろうと、預金であろうと、一定の運用利回りが出れば、そこには必ず税金がかかります。投資信託の場合は、運用による利回りにも分配金にも、ともに年20.315%の税金がかかります。

それほど大きくもない金額に思われるかもしれませんが、これは長期的に見れば資産の複利パワーをかなり大きく引き下げます。利益の一部が税として削り取られることは、複利がかかる元本そのものが小さくなることを意味するからです。

とはいえ、この税金はすべて“ゼロ”にすることが可能です。しかもそのためには、インデックス投信の「置き場所」を変えるだけで十分です。

通常の証券口座は課税口座と呼ばれており、ここで生まれた利回りは課税対象になりますが、近年の制度変更により、各社には非課税口座が用意されるようになりました。

ここでみなさんにおすすめしたいのは次の2つです。

(1)iDeCo
(2)つみたてNISA

この2つにはそれぞれのメリットとデメリットがあります。多くのふつうの家計は、両者を組み合わせて使うことで、かなりの節税効果を得ることができます。今回の記事では(1)iDeCoについて見ていきましょう。

ダブル節税パワーを発揮するiDeCo

iDeCoとは、日本で新たにはじまった個人型確定拠出年金の通称です。なんだか難しそうな言葉が出てきましたが、ひとまずはインデックス投信で自動積立をしていくときの“入れ物”の名前だと思っておいてください。