「箇条書き」こそがロジカルな表現

 解決策はシンプルです。会議資料は「箇条書き」を原則とすればいいのです。ビジネスのコミュニケーションは「要点→詳細」が鉄則ですから、その要点だけを箇条書きにする。それだけで、格段に会議は効率的になります。

 実例を示しましょう。次の文章を読んでください。

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 〇〇店の来客者数は4月から減少傾向が顕著となり、2月からの半年で3分の1にまで落ち込んでいる。早急な対応が必要である。原因を探るために、毎月実施している顧客満足度調査を集計したところ、1月に90%だった満足度は7月に60%にまで落ち込んでいることがわかった。不満足要素は、接客接遇、店内が汚い、外装が汚い、商品が悪い、電波状況が悪いなど複数あるが、なかでも最も件数が多かったのが接客接遇である。そこで、まずは接客接遇の改善から着手すべきだと考えている。
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 理解するのに時間がかかるはずです。しかし、実際には非常にシンプルなことしか言っていません。箇条書きにすれば一目瞭然です。

【課題】来客数減少
【原因】顧客満足度の低下
【解決策】接客接遇の改善

 文章にするからややこしいだけで、要点をまとめればこれだけの話なのです。このように要点を箇条書きにすれば、パッと見た瞬間に、伝えたいこと の骨子はわかります。
 さらに、要点を補足する内容を箇条書きにします。

【課題】来客数減少
【詳細】
・4月から減少傾向顕著
・直近半年で3分の1

【原因】顧客満足度の低下
【詳細】1月90%→7月60%

【解決策】接客接遇の改善
【根拠】接客接遇が不満足要素のトップ

 これだけで、先ほどの文章の重要な部分はすべて表現できているのではないでしょうか? 文章ではなく箇条書きにすることの効果を実感されたはずです。会議資料は箇条書きにすることで格段に効率的になるのです。