仕事がルーティンになると、新たな発想は生まれない。それどころか、同じような毎日が続くことにうんざりし、仕事への意欲も低下しかねない。こうした状況を打破するには、今まで当たり前にやってきたやり方を見直す必要がある。では、仕事がデキるビジネスマンは、我々と何が違うのか。大手メーカーでサラリーマンとして働く傍ら、多数のビジネス書を出版する金田博之氏に話を聞いた。(清談社 島野美穂)

「朝一番にPCの前に座らない」
デキるビジネスマンの習慣とは

デキるビジネスマンは朝イチの雑談ミーティングを大切にします
1人で何でもこなせるのが真のデキるビジネスマンではない。むしろ、人を上手に使い、効率よく生産する人を目指すべきなのだ Photo:PIXTA

 仕事がデキる人にはさまざまなタイプがいる。マルチに何でもこなせる人もいれば、ズバ抜けて高い営業力を武器に、それだけに専念するという人もいる。しかし、どんなタイプであろうと、サラリーマンとして会社で働く以上、求められるのは結果。それならば、できるだけ効率よく進めるに越したことはない。

「仕事がデキるというのは、効率よく生産することを指します。すなわち、人の使い方が上手な人が、仕事がデキる人ということです」

 そう語るのは、金田博之氏。金田氏は大学卒業後、グローバルに展開する外資系大手ソフトウエア企業SAPに入社。入社1年目で社長賞を受賞し、29歳で副社長補佐、30歳で部長に昇格、35歳で本部長に昇格するという、圧倒的な出世街道をひた走ってきた。SAP世界全社10万人のなかのハイパフォーマンス(上位2%)を挙げた人物に7年連続で選抜されている。現在は、某大手メーカーでグローバル新規事業を推進している。さらに本業の傍ら、仕事術や思考法に関するビジネス書を多数出版するという、スーパービジネスマンなのだ。

 金田氏は、「仕事のやり方を見直すには、まず自分の普段の行動を振り返ってみるところから」とアドバイスする。例として、筆者の仕事の流れを振り返ってみることにしよう。朝、出社したらまずはPCを立ち上げてメールチェックをして、それから今日のタスクを書き出して…と、ここで早くも金田氏から待ったがかかった。

「ほとんどの人が、出社したらとりあえず自分のデスクに向かいますよね。それが普通の行動です。でもそれは、実はすごくもったいないことなんです。朝の時間帯こそ、自分の仕事ではなく、人の仕事に目を向けるべきです」

 金田氏は、出社してもすぐに自分の仕事に取り掛かることはない。デスクに荷物を置いて、まず部下のもとへ行き、雑談を始めるのだ。

「朝一番の小会議というイメージです。今どんな作業をしているか、何か行き詰まっている点はないか、簡単にヒアリングします。話を聞いて、部下の状況をキャッチし、すぐに解決できそうな問題ならその場でアドバイス。難しいようならスケジュールを調整して、改めて相談する時間を取ります」