「30分」を「10分×3」で分割する

「アイデア会議」がスタートしたら、まず最初の10分で、付箋に各自のアイデアを最低5つ書いてもらいます。本当は、事前に考えてきてくれるとありがたいのですが、みな忙しいので、なかなかそうはいきません。ですから、その場で書いてもらえばいいと割り切っておいたほうが現実的です。

 そして、次の10分で、ホワイトボードに付箋を貼りつけながら、似たアイデアをグルーピングして、それぞれにタイトルをつけることによって整理していきます(下図)。

できるマネジャーがやっている、「アイデアの連鎖」が始まる会議の技術

 たとえば、「小売店舗の来客数増」がテーマであれば、「外装をオシャレにする」「スタッフの制服をリニューアルする」「看板をかっこよくする」などと書かれた付箋を集めて、マジックでグルッと囲って「オシャレ作戦」などとタイトルをつけるわけです。

 このように、アイデアをある程度整理したうえで、最後の10分で、ディスカッションを行います。いろいろなアイデアを目の前にすれば、そこに新たな結びつきが生まれやすくなります。

 たとえば、上記の「オシャレ作戦」のそばに、「SNS作戦」というタイトルのグループがあって、「ツイッターのフォロワーを増やす」「割引キャンペーンをSNSで発信する」などと書かれた付箋があれば、「オシャレ作戦」と結びついて、「じゃ、制服のリニューアルも3案くらいつくって、フォロワーさんの投票で決めたら面白くない?」という“思いつき”が生まれるかもしれません。

 そんなアイデアが出れば、それが効果的かどうかは度外視して、付箋に書いて、ホワイトボードの「オシャレ作戦」と「SNS作戦」の真ん中に貼ります。このように、どんどんアイデアの幅を広げていくのです。

 そして、制限時間の30分が近づいたらディスカッションをストップ。「今日出たアイデアをもとに、私のほうでアイデアを練ります。まとまったら、ご報告します」などとネクストステップを伝えれば「アイデア会議」は終了。ホワイトボードをスマホで撮影すれば、議事録も不要です。