この様子を、がん検診モデルとして数値で見てみましょう。

(がん検診モデル)

 10000人の集団を考えます。このうち、がんにかかっている人の割合は、1%とします。この集団が、全員、がん検診を受けることにします。

 がんにかかっている人は、検診の結果99%の確率で、陽性の結果を受けるものとします。

 一方、がんにかかっていない人は95%の確率で、陰性の結果を受けるものとします。

 モデルに、パーセント単位の数字が3つもあって、少し混乱してしまうかもしれません。そこで、割合ではなく、実際の人数に直して、このモデルの様子を、表の形で示すと、下表のようになります。

がん検診の結果

 このモデルでは、陽性結果のうち、8割以上は偽陽性となっています。陽性の結果が出ても、あまり気に病まずに精密検査を受けるべき、と言えるでしょう。

 ただ、これほど多くの偽陽性が出てしまうと、そもそもこの検診には意味があるのか、という感じがするかもしれません。

 しかし、がんにかかっている99人を、10000人から594人にまで絞り込むことに成功しており、検診の効果はあったと見ることもできます。

 むしろ、気になるのは、1人とはいえ実際はがんなのに、偽陰性の人が出ている点です。