経済データでは、日本銀行のサイトが便利だ。トップページにある「統計データを活用したい」のボタンを押すと、統計の一覧が現れる。私がよく使っているのは、「金融経済統計月報」だ。40年近く前からずっと見ていて慣れているため、使いやすいというのが最大の理由である。
ここには、日銀が作成している統計の抜粋のほか、日銀以外の機関が作成・公表した統計も転載されている。金融のデータが中心だが、経済一般に関するデータもある。総務省統計局のホームページで得られる統計は一般向けのものなので、経済問題には物足りないことがある。日銀のデータは、その点を補ってくれる。
財務省の「財政金融統計月報」は、各号がテーマ別になっている。このため、最新のデータが必ずしも得られないことがある。これに対して「金融経済統計月報」は毎月同じ項目のデータを掲載しているので、最新のデータが見られる。
唯一不便なのは、データがPDFで提供されているため、エクセルでの処理ができないことだ。PDFデータからエクセルへの変換はできるはずなのだが、日銀のデータは鍵がかかっていて、この変換ができない。何とかできないものかと悪戦苦闘したのだが、成功していない。もしかすると、私が適切な方法を見出していないだけなのかもしれないが、せっかくの便利なデータをPCで使えないのは、大変残念なことだ。
金融関連のもっと詳しいデータは、「日本銀行に関する統計」の中にある。ここの時系列データはCSV形式なので、エクセルに読み込んで利用することができる。
ただし、ここのデータは詳しすぎる。多くのデータが月次データになっているのだが、長期間の推移を見たいときには、年次データのほうが見やすい。エクセルで扱えるから必要なデータだけを取り出せばよいのだが、かなりの手間になる。簡単化したデータは「金融経済統計月報」にあるのだが、すでに述べたようにエクセルで扱えない。私はいつもこうしたジレンマに悩んでいる。