大企業にとって重たい
外形標準課税
ところで、先の(8)外形標準課税は、資本金が1億円を超える会社が払う税金です。
この税金は、利益が出なくても(赤字でも)、次のとおり発生するものです。
・資本金の0.2%(資本割)
・人件費や支払利息等の合計額の0.5%(付加価値割)
通常、税金は儲かっている会社にかかりますが、この税金だけは違います。大企業なら一律に税金をとるべきだということで、今から15年ほど前にできました。
資本金が大きく、人件費や支払利息が巨額な企業であれば、バカにならない金額です。
一時期、有名企業で資本金を減らすニュースが相次ぎました。なぜかはもうおわかりですね。外形標準課税の免除など、税務メリットをできるだけ取れるようにするためです。
ほとんどの中小企業で資本金が数千万円なのは、背景にこうした理由があるのです。
「資本金は会社の信用力を表すバロメーター」というのは過去の話です。10年以上も前に会社法が改正され、いまは資本金1円から会社がつくれます。もはや資本金で勝負する時代ではありません。