今、中国はIT管理が凄まじい。

 今回は、その実力を見せつけられた気がする。

 実はこの原稿も、メールが不達で遅くなった。ちょっと間が空いているのはそのせいである。

 ちなみに、現在は安倍氏が帰ったのと、ちゃんと対策をとったので、いろいろ復旧している。

ちょっとがっかりの
北京大学交流会 

北京大学での安倍首相との交流会 交流会は、北京大学は舞台の後ろの表示も「日本首相安倍晋三閣下北京大学座談会」と、“閣下”をちゃんと入れて、いろいろかなり気を使っていた Photo:H.T

  交流会は、北京大学は舞台の後ろの表示も「日本首相安倍晋三閣下北京大学座談会」と、ちゃんと正式な外交用語の“閣下”を入れたり、いろいろ気を使っていた。

 学生の質問も「日中の戦略的互換関係にはどうやったらうまく行きますか」「イノベーションの成果について」など、首相が“かっこいい答え”のできるものばかり。媚びてはないがよく練った質問が準備されている。

 しかし安倍首相の答えはかなり残念であった。

「アベノミクスの成果についてご説明ください」という女子学生の質問に、

「税収も必要で経済をもっと成長させてないといけない。この6年間は女性の皆さんの力、充分に活用されていなかった女性の皆さんがより働きやすい経済社会をつくって日本は成長できた」

 それ、ウソやで……。

 さらに続きは、これからは65歳以上の方々に働いてもらうというもので、事実上、家事と育児を一手に請け負っている日本の女性と、日本をこんなにダメにしたジジイたちをさらに“活用”するという、中国人の学生でなくても、それがアベノミクスの成長力か、と思う回答である。

 中国の女子が質問したので、こう答えると喜ぶと思ったのかもしれないが、中国はこの学生たちにとって、ひいおばあちゃんの時代から共稼ぎの国である。中国の“女性活用”は、歩いたり自転車で通えるエリアの国営企業や大学や組織に、国が全部、託児所をつくるところからスタートした。